実は他にもあった!ChatGPTで「異常なアクティビティ」と表示される理由とは?

これまで、ChatGPTで表示される「Unusual activity has been detected from your device.」というエラーメッセージについて、リクエストの連打やVPN経由での接続といった代表的な原因をご紹介してきました。
しかし、実際には他にも複数の要因が関係している可能性があります。
一見、ChatGPTとは関係なさそうに思える事象でも、このエラーの引き金になっていることがあるのです。
ここでは、それらの見落としがちな要因について、さらに詳しく見ていきましょう。
原因その3:共用のネットワークを利用している
学校、職場、カフェなどの共用Wi-Fiを使っているときに、このエラーが表示されることがあります。
こうしたネットワークでは、複数人が同じIPアドレスを共有してインターネットにアクセスしています。
もし、そのネットワーク内の誰かがChatGPTに対して大量のアクセスを試みたり、不正な挙動を行った場合、その影響はネットワークを使っている全員に及びます。
つまり、自分自身にはまったく問題がなくても、同じネットワークを使っている他人の行動が原因で、あなたまで制限の対象になってしまうことがあるのです。
原因その4:ブラウザの設定や拡張機能の影響
使用中のブラウザに関する設定や、導入している拡張機能が原因で、ChatGPTの動作に支障が出ることもあります。
特に、広告をブロックするアドオンや、通信内容を監視・制御するプライバシー保護系の機能は、ChatGPTとのやり取りに干渉し、正常な通信を阻害する可能性があります。
また、長期間ブラウザを使い続けることで蓄積されたキャッシュやCookieが破損していた場合、通信の不整合が起き、「異常な動作」として認識されることもあります。
こうした問題は分かりづらいのですが、定期的にキャッシュやCookieをクリアしたり、拡張機能を一時的に無効化して様子を見ることで、解決する場合が多くあります。
原因その5:OpenAI側の障害やシステムメンテナンス
もうひとつ見逃せないのが、ChatGPTそのものを提供しているOpenAI側のシステムに問題が発生しているケースです。
たとえば、急なサーバー障害や計画的なメンテナンス作業中にアクセスを試みた場合、ユーザー側の環境とは無関係に、エラーが表示されることがあります。
このような場合には、どれだけ設定を見直しても改善されないため、まずは落ち着いて様子を見ましょう。
OpenAIではリアルタイムでサービスの稼働状況を確認できる「ステータスページ」を提供しているため、そちらをチェックすることで原因を把握できる可能性があります。
複数の要因が絡む場合も。冷静にひとつずつ確認を

「Unusual activity detected」というメッセージが表示される背景には、ユーザー自身の操作ミスや接続環境の問題だけでなく、外部のネットワーク事情やサーバー側の障害といったさまざまな要素が関係していることがあります。
すべての要因が複雑に絡み合っている可能性もあるため、あわてずに一つずつ原因を切り分けていくことが、最短で解決するための近道です。
次回は、実際にこのエラーが出たときの具体的な対処法を、ステップごとに分かりやすく紹介していきますので、あわせて参考にしてみてください。
ChatGPTで「異常なアクティビティ」と表示されたときの対応策【前編】

これまで、ChatGPTに表示される「Unusual activity has been detected from your device.」という警告が、なぜ発生するのかについてご紹介してきました。
では、実際にこのエラーが出た場合、どのように対処すれば良いのでしょうか?
ここからは、エラーが表示された際にすぐに試せる具体的な対応方法を、段階を追ってわかりやすく解説していきます。
順番に試していくことで、早期に復旧できる可能性が高まりますので、ぜひ参考にしてください。
対処法①:時間をおいてから再試行する
最もシンプルで効果が高いのが「少し時間を空けてから再アクセスする」という方法です。
実際にメッセージにも「Try again later.(後ほど再試行してください)」と書かれているように、システム側が一時的にアクセス制限をかけている状態であることが多く、短時間に大量の操作があった場合に発動されやすい傾向があります。
15〜30分ほど待ってから再度アクセスしてみると、エラーが自動的に解除されることがよくあります。
場合によっては、1時間以上待つことで改善されることもあるため、焦らずに時間を置くのが第一歩です。
対処法②:ページを更新、またはブラウザを再起動する
WebブラウザでChatGPTを使用している場合、画面を再読み込みするだけで一時的な不具合が解消されることもあります。
特にページの読み込みがうまくいっていなかったり、通信エラーが発生していた場合に効果的です。
もし再読み込みでも状況が改善しない場合は、ブラウザ自体をいったん閉じて、数分後に再度開き直すのがおすすめです。
長時間ブラウザを開きっぱなしにしていたときなどは、こうしたリセットで接続がスムーズになるケースがあります。
対処法③:ログアウトしてからログインし直す
多くのユーザーが実感しているのが、「ログインし直すことでエラーが解消された」という報告です。
一度ChatGPTのアカウントからログアウトし、数分経ってから再度ログインすることで、セッション情報(ログイン中の通信状態など)がリセットされ、問題が解消されることがあります。
この方法はWeb版に限らず、iPhoneやAndroidなどのアプリ版でも同様に有効です。
「面倒そう…」と思うかもしれませんが、意外にも簡単に解決することがあるので、ぜひ試してみてください。
対処法④:キャッシュやCookieをクリアする
ブラウザに保存されているキャッシュやCookie(閲覧履歴や一時データ)が破損していたり、古くなっている場合も、ChatGPTの挙動に影響を及ぼす原因になります。
設定メニューから「閲覧履歴の削除」や「キャッシュの消去」といった項目を選択し、不要なデータを一度クリアしてみましょう。その後、ブラウザを再起動してから再びChatGPTにアクセスすると、動作が安定するケースが多いです。
こうしたメンテナンスを定期的に行っておくことで、今後のトラブル予防にもつながります。
ChatGPTのエラー対策:さらに試したい実践的な解決法【後編】

ここまでで、再アクセスのタイミングをずらす、ブラウザを再起動する、ログインし直すなど、基本的な対処方法をご紹介してきました。
しかし、状況によってはそれだけでは解決しないこともあります。
この後編では、より踏み込んだ対処法を取り上げます。VPNやネットワーク環境の見直し、アプリ側の設定確認など、もう一歩進んだステップでエラーの解消を目指しましょう。
対処法⑤:VPNやプロキシ接続を一時的に停止してみる
もしChatGPTにアクセスする際にVPNやプロキシサーバーを利用している場合、それがエラーの原因になっている可能性があります。
これらのサービスはIPアドレスを変えたり、別の国のサーバーを経由したりすることで、通信元を匿名化できます。
しかしその一方で、OpenAI側のセキュリティシステムが「不正アクセス」とみなしてブロックすることがあるのです。
一時的にVPNやプロキシ接続をオフにしてから、再度アクセスを試みてみてください。多くの場合、これだけで正常に利用できるようになるケースもあります。
対処法⑥:別のネットワークや端末で試してみる
今使っているインターネット回線やデバイスに問題がある場合もあります。
例えば、自宅のWi-Fiが一時的に不安定なときは、スマートフォンのモバイルデータ通信(4G/5G)に切り替えてみると、あっさり接続できることがあります。
また、パソコンでエラーが出続けるなら、スマホのブラウザからアクセスしてみるなど、使用する端末を変えてみるのも効果的です。
これによって、問題の原因が「回線側」か「端末側」かを判断しやすくなります。
対処法⑦:アプリのアップデート、または再インストールを行う(アプリ利用者向け)
スマートフォンやMacでChatGPTアプリを使っている方は、アプリのバージョンを確認してみましょう。
古いバージョンを使っていると、現在のサーバー環境と相性が悪くなり、思わぬ不具合を引き起こす場合があります。
App StoreやGoogle Playで最新版にアップデートされているかをチェックし、もし更新があれば適用してみてください。
それでも改善されないときは、一度アプリをアンインストールしてから再インストールすることで、不必要なキャッシュや破損した設定が削除され、問題が解消される可能性があります。
Macでのキャッシュ削除手順(一例):
-
ChatGPTアプリを終了
-
Finderの「移動」メニュー →「フォルダへ移動…」を選択
-
~/Library/Application Support/com.openai.chat
と入力し移動
-
表示されたフォルダ内のファイルを削除
-
アプリを再起動し、再度ログイン
この作業でアプリが軽くなり、正常に動作しやすくなります。
対処法⑧:端末の言語を一時的に「英語」に変更する
少し変わった方法ですが、iPhoneなどのシステム言語を「英語(English)」に切り替えたところ、エラーが出なくなったという報告もあります。
原因ははっきりしていませんが、アプリの内部処理が日本語環境と何らかの形で干渉している可能性も考えられます。
すぐに元に戻せる設定なので、他の対処法でうまくいかないときには、試してみる価値があるでしょう。
対処法⑨:OpenAIの公式ステータスページを確認する
どんなに対策を講じても解決しない場合は、OpenAI側でシステム障害が発生している可能性があります。
OpenAIは公式の「システムステータスページ」を用意しており、そこではChatGPTや関連サービスの稼働状況がリアルタイムで公開されています。
アクセス障害やメンテナンスなどが報告されている場合は、ユーザー側でできることはほとんどありません。復旧まで時間をおいて待つのがベストな選択です。
まとめ:冷静に一つずつ確認すれば大丈夫
「Unusual activity has been detected from your device.」といったエラーメッセージは、突然現れると驚いてしまいますが、多くは一時的なアクセス制限です。
あわてず、今回ご紹介した対策を順に試してみてください。
ちょっとした設定の変更や、環境を変えるだけで驚くほど簡単に解決できる場合もあります。
ChatGPTはとても便利で可能性に満ちたツールです。小さなトラブルにも落ち着いて対応しながら、これからも上手に活用していきましょう。