いつものGIFが見つからない?Instagramで起きた“違和感”の正体
InstagramのストーリーでGIFスタンプをよく使っている方なら、最近「お気に入りのスタンプが出てこない」「検索しても見慣れたものが表示されない」といった違和感を覚えた方も多いのではないでしょうか。
その原因は、Instagram側がストーリー機能におけるGIF検索の提供元を変更したことにあります。
これまで利用されていたのは「GIPHY(ジフィー)」というGIFプラットフォームでしたが、現在は「Tenor(テナー)」という別のサービスへ切り替えが進められているようです。
私自身、Instagramのストーリーには日常的にGIFを使っているので、この変化に最初はとても驚きました。
「前はあったあのスタンプがない!」という体験をしたのは、どうやら私だけではなかったようで、SNSでも同様の声が多く上がっています。
この現象はスマートフォンの不具合や設定ミスが原因ではなく、Instagram側が意図的に行ったシステムの変更に起因しています。
こうした背景を知らずに突然スタンプが変わると、多くのユーザーが混乱するのも無理はありません。
どうして変わった?GIPHYからTenorへの切り替えで起きたこと
これまでInstagramでは、GIFスタンプの検索にGIPHYのライブラリが使われてきました。
GIPHYにはユニークなミームやトレンドを反映したGIFが多数登録されており、ストーリーにちょっとした“遊び心”を加えるのに最適なサービスとして多くのユーザーに親しまれていました。
しかし最近になって、アカウントの種類やアプリの更新状況によって、GIPHYではなくTenorの検索結果が表示されるケースが増えています。
この変更により、GIFの種類や雰囲気が大きく変わったと感じている方も多いでしょう。
特に打撃を受けているのがビジネスアカウントの利用者です。
企業やブランドが自らGIPHYにアップロードしていたオリジナルGIFスタンプが、Tenorでは検索に引っかからなくなってしまったため、マーケティングやブランディング活動に支障をきたしているという声もあります。
GIPHYはハッシュタグや認証済みブランドアカウントによる検索に対応していたため、企業のPR活動にとって非常に重要なプラットフォームでした。
それが突然利用できなくなるとなれば、影響は小さくありません。
もちろん、一般のユーザーにとっても影響は感じられるはずです。
これまで表示されていたシュールなミームやおしゃれなアニメーションスタンプが見つからず、「なんだか表現の幅が狭まった」と感じる人も少なくないのではないでしょうか。
実際、複数のInstagramアカウントで確認してみたところ、同じスマートフォンを使っているにもかかわらず、アカウントごとに表示されるGIFの内容が異なるという状況が見られました。
このことから、今回の変更はアカウントの種別やInstagramの仕様そのものに深く関係していると考えられます。
InstagramのGIFがGIPHYからTenorに変更されたのはなぜ?その背景にある事情とは
突然、InstagramのストーリーでGIPHYのスタンプが見られなくなったと戸惑っている方も多いかもしれません。
この仕様変更の背景については、現時点でMeta(Instagramの運営元)から明確な説明はありませんが、いくつかの要因が関係している可能性があります。
まず最も有力な説は、MetaとGIPHYの間に何らかの契約上の変化が生じたというものです。
実は以前、MetaはGIPHYを買収していたのですが、その後、各国の規制当局からの監視や独占に関する懸念が報道されるようになりました。
これらの外部要因が、今回の切り替えに影響を及ぼした可能性も考えられます。
さらに注目すべきは、Instagramのアカウントの種類によって表示されるGIFが異なるという点です。
たとえば、個人用アカウントではこれまで通りGIPHYが表示されているのに対し、ビジネスアカウントではTenorが標準になっているといった事例が多数報告されています。
このように、使用している地域、アプリのバージョン、そしてアカウントの種別によって、検索時に表示されるGIFの提供元が変わる仕組みになっているようです。
まわりでも「サブアカウントではGIPHYが使えるのに、メインでは使えない」といった声が多く聞かれています。
つまり今回の変更は、ユーザー側のスマホ設定や不具合によるものではなく、Instagram側の仕様として意図的に行われた調整であると見てよいでしょう。
GIPHYをあきらめたくない人へ―試す価値のある4つの対策
GIPHYのスタンプが好きでよく使っていた人にとって、今回の変更は大きなストレスとなっているはずです。
ですが、完全にあきらめる前に、少し工夫をすれば元のようにGIPHYのスタンプを活用できる可能性もあります。
ここでは、試してみる価値のある4つの方法をご紹介します。
1. Instagramアプリの再インストールを試す
とても基本的な方法ですが、Instagramアプリを一度アンインストールし、再度インストールし直すことで、GIPHYの表示が復活したという報告もあります。
確実な方法とは言えませんが、試す価値はあります。
2. サブアカウントでの動作を確認してみる
複数のInstagramアカウントを使っている場合は、サブアカウントでGIFの挙動を確認してみましょう。
アカウントごとに利用できるGIFサービスが異なる場合があるため、サブアカウントでは引き続きGIPHYが利用できることもあります。
3. VPNを利用して別の地域から接続する
少し上級者向けの方法として、VPN(仮想プライベートネットワーク)を使い、海外のサーバーを経由してInstagramにアクセスするという手段もあります。
たとえばアメリカではGIPHYが引き続き利用できる場合があるため、接続元の国を切り替えることでGIPHYが表示される可能性があります。
ただし、VPNの使用には専門的な知識が必要となるため、慣れていない方は慎重に行うようにしてください。
4. GIFを動画として加工し、外部アプリ経由で投稿する
どうしてもGIPHYのスタンプを使いたい場合、CanvaやCapCutなどの外部アプリを活用する方法があります。
これらのアプリでGIPHYのGIFを読み込み、それを動画形式(例:mp4)として書き出せば、Instagramのストーリーやフィードに投稿することが可能です。
多少の手間はかかりますが、デザイン性を重視した投稿を行いたいときには、とても便利な方法です。
GIPHYを使ったスタンプ投稿が以前ほど手軽にできなくなったのは残念ですが、上記のような方法を知っておくことで、引き続きクリエイティブなストーリー作成が可能になります。
Tenorへの切り替えが完全に進んだ今こそ、自分なりの表現方法を見つけてInstagramを楽しんでいきましょう。