日本語では便利な「上旬・中旬・下旬」という表現ですが、英語ではそのまま置き換える言葉はありません。
では、予定やスケジュールを英語で説明したいとき、どう表現すればよいのでしょうか。
実は、英語では「early」「mid」「late」を使うのが基本で、よりフォーマルにしたい場合は「at the beginning of」「in the middle of」「at the end of」と表現します。
さらに、資料やメモで便利な「4/B」「4/M」「4/E」といった略語も存在しますが、国際的にはあまり通じないため使い分けが大切です。
この記事では、月の初旬・中旬・下旬を英語で表現する方法を、略語や例文を交えながら分かりやすく解説します。
読めば、メールやプレゼン資料で自然に使いこなせるようになりますよ。
月の初旬・中旬・下旬を英語でどう表現する?
日本語では「上旬・中旬・下旬」とまとめて表現できますが、英語では少し言い方が異なります。
ここでは、最も自然に使える基本の英語表現と、そのニュアンスの違いについて解説します。
「early」「mid」「late」の基本ルール
英語で「初旬・中旬・下旬」を表すとき、もっともよく使われるのがearly(初め)、mid(中頃)、late(終わり)です。
たとえば、4月の初旬ならearly April、中旬ならmid-April、下旬ならlate Aprilと表現します。
シンプルで使いやすいので、日常会話からビジネスまで幅広く活用できます。
日本語 | 英語表現 |
---|---|
4月上旬 | early April |
4月中旬 | mid-April |
4月下旬 | late April |
「beginning」「middle」「end」との違い
「early」「mid」「late」のほかに、at the beginning of(初め)、in the middle of(中頃)、at the end of(終わり)という表現もよく使われます。
違いを簡単にまとめると、「early」などはシンプルで日常的、一方「at the beginning of」などはややフォーマルな響きがあります。
ビジネス文書や公式なプレゼンでは「at the beginning of April」と書いた方が自然な場合もあります。
カジュアルな言い方 | フォーマルな言い方 |
---|---|
early April | at the beginning of April |
mid-April | in the middle of April |
late April | at the end of April |
略語で表すときのポイント
スケジュール表やメモでは、月の初旬・中旬・下旬を略語で表すことがあります。
ただし、略語は国際的に共通しているわけではないので、使い方には注意が必要です。
4/B・4/M・4/Eの意味と使い方
略語としては「4/B(April Beginning)」「4/M(April Middle)」「4/E(April End)」といった形がよく使われます。
これは特に社内資料やプロジェクトスケジュールで便利です。
略語は短く書けるのがメリットですが、必ずしも全員に伝わるわけではない点を覚えておきましょう。
略語 | 意味 | 例 |
---|---|---|
4/B | April Beginning(4月初旬) | Project starts 4/B. |
4/M | April Middle(4月中旬) | Meeting scheduled 4/M. |
4/E | April End(4月下旬) | Deadline is 4/E. |
略語が通じにくいケースと注意点
略語は便利ですが、国際的には標準表記ではありません。
そのため、英語ネイティブや海外クライアントとのやり取りでは、略語ではなくフル表現を使った方が安全です。
たとえば、メールで「4/M」とだけ書いても相手に通じないことがあります。
海外向けの場面では「mid-April」や「in the middle of April」と書いた方が誤解がありません。
推奨される場面 | 避けたい場面 |
---|---|
社内資料、プロジェクト管理 | 国際的なメールや契約書 |
自分用のメモ | 公式な会議資料 |
初旬(上旬)の表現と例文
月の初めを表すとき、英語では「early」や「at the beginning of」といった表現がよく使われます。
ここでは、それぞれの言い回しの特徴と、実際に使える例文を紹介します。
「early + 月」を使った言い方
もっともシンプルで日常的なのがearly + 月です。
たとえば「early March」と言えば「3月の初め頃」を意味します。
「上旬のうちならいつでも」というニュアンスがあり、日付を特定せずに話したいときに便利です。
英語表現 | 日本語訳 |
---|---|
We are planning a team meeting in early March. | 3月初旬にチーム会議を予定しています。 |
The new system will be launched in early April. | 新しいシステムは4月上旬に導入されます。 |
「at the beginning of + 月」の使い分け
at the beginning of + 月は、少しフォーマルで明確に「月の初め」を強調する言い方です。
ビジネスメールや公式文書などでは、こちらの方が適切な場合があります。
「early」はカジュアル、「at the beginning of」はフォーマルと覚えておくと便利です。
英語表現 | 日本語訳 |
---|---|
The project will start at the beginning of June. | プロジェクトは6月初めにスタートします。 |
There will be a conference at the beginning of September. | 9月の初めにカンファレンスがあります。 |
中旬の表現と例文
月の中頃を表すときは「mid-」を使うのが一般的です。
また、「in the middle of + 月」と表現することもできます。
それぞれの違いや使い方を整理してみましょう。
「mid- + 月」の正しい書き方と注意点
「mid-」を使うときはハイフン(-)を忘れずに入れるのが正しいルールです。
たとえば「mid July」ではなくmid-Julyと書きます。
この形は非常にコンパクトで、会話やメールで頻繁に使われます。
英語表現 | 日本語訳 |
---|---|
I’ll be on vacation in mid-July. | 7月中旬に休暇を取ります。 |
This exhibition runs from mid-May to early June. | この展示会は5月中旬から6月初旬まで開催されます。 |
「in the middle of + 月」との違い
「in the middle of + 月」は、より説明的でフォーマルな響きがあります。
たとえば「in the middle of August」と言えば「8月の真ん中あたり」といったニュアンスです。
ビジネスや公式な場ではこちらの方が無難なこともあります。
英語表現 | 日本語訳 |
---|---|
We expect the delivery in the middle of November. | 11月中旬に納品を予定しています。 |
Several new staff will join us in the middle of February. | 2月中頃に新しいスタッフが数名加わります。 |
下旬の表現と例文
月の終わりを表すときは、「late」や「at the end of」を使います。
どちらも「月末あたり」という意味ですが、ニュアンスが少し異なります。
ここではそれぞれの使い方と例文を確認していきましょう。
「late + 月」を使った表現
late + 月は、もっともシンプルで使いやすい言い方です。
たとえば「late October」と言えば「10月下旬」を指します。
日常会話やカジュアルなメールでは、この表現が最も自然です。
英語表現 | 日本語訳 |
---|---|
The conference takes place in late October. | カンファレンスは10月下旬に開催されます。 |
We expect the product launch in late December. | 製品の発売は12月下旬を予定しています。 |
「at the end of + 月」の活用例
at the end of + 月は、フォーマルかつ明確に「月末」を示す言い方です。
「late」は少し幅があるのに対して、「at the end of」はその月の終わりに限定するニュアンスがあります。
公式文書やビジネスメールで「締め切り」や「終了時期」を明確に伝えたいときに適しています。
英語表現 | 日本語訳 |
---|---|
The financial report will be available at the end of December. | 財務報告書は12月末に公開されます。 |
The training program finishes at the end of March. | 研修プログラムは3月末に終了します。 |
ビジネスや日常での活用シーン
「early」「mid」「late」や「beginning」「middle」「end」は、会話だけでなくビジネスでも頻繁に使われます。
ここでは具体的にどんな場面で役立つのかを紹介します。
メールやスケジュール調整での使い方
スケジュールを提案するときに「mid-June」や「late September」と書けば、相手に大まかな時期を自然に伝えられます。
略語ではなくフル表現を使うことで、誤解を避けることができます。
特に海外とのやり取りでは、必ずフル表現を使うのがおすすめです。
英語表現 | 日本語訳 |
---|---|
Could we schedule the meeting in mid-June? | 会議を6月中旬に設定してもよろしいでしょうか? |
The delivery is expected in late September. | 納品は9月下旬を予定しています。 |
プレゼン資料やレポートでの応用
プレゼンやレポートでは、スケジュールや予定を分かりやすく示すことが重要です。
「early」「mid」「late」を使えば、細かい日付を書かなくても自然に伝わります。
また、略語「4/B」「4/M」「4/E」を内部資料に活用すると、見やすさが向上します。
利用シーン | 適した表現 |
---|---|
社内向け資料 | 略語(例: 4/M) |
海外向けメール | フル表現(例: mid-April) |
プレゼン資料 | early/mid/lateを使った簡潔な表記 |
まとめ:月の初旬・中旬・下旬を英語で自然に伝えるコツ
ここまで、月の初め・中頃・終わりを英語で表す方法を見てきました。
最後に、ポイントを整理しておきましょう。
日本語 | カジュアル表現 | フォーマル表現 | 略語 |
---|---|---|---|
上旬 | early April | at the beginning of April | 4/B |
中旬 | mid-April | in the middle of April | 4/M |
下旬 | late April | at the end of April | 4/E |
カジュアルな会話や簡単なメールではearly / mid / lateを使うのが自然です。
一方で、ビジネスや公式文書では「at the beginning of」などを選ぶと安心です。
略語「4/B」「4/M」「4/E」は便利ですが、国際的にはあまり通じないため、社内や個人的なメモ限定で使うのがおすすめです。
このように使い分ければ、英語でも自然に「上旬・中旬・下旬」を伝えることができます。