Windows 11で音が出ない?ミュートが解除できない・勝手にミュートになる時の完全解決法

生活

「Windows 11で急に音が出なくなった」「ミュートが解除できない」「勝手に音量が下がる」――そんなトラブルに悩んでいませんか?

この記事では、パソコン修理のプロが実際に現場で行っている確実に音を取り戻すための全手順を、初心者でもわかるようにステップ形式で解説します。

ケーブルやキーボードの基本チェックから、Windows 11の設定見直し、ドライバーの修復、さらには最終手段のBIOS確認まで完全網羅。

この記事を順番に進めれば、あなたのPCもきっと再びクリアなサウンドを取り戻せます。

焦らず、一緒に原因を一つずつ潰していきましょう。

  1. 突然音が出ない?まず最初に確認すべき「基本チェック」
    1. キーボードやFnロックの誤操作を見直す
    2. ヘッドセットやスピーカーの物理スイッチを確認する
    3. ケーブル・USBポートの接触不良を疑う
  2. 突然音が出ない?まず最初に確認すべき「基本チェック」
    1. キーボードやFnロックの誤操作を見直す
    2. ヘッドセットやスピーカーの物理スイッチを確認する
    3. ケーブル・USBポートの接触不良を疑う
  3. Windows 11の設定でミュートを解除する方法
    1. クイック設定パネルから出力先を選び直す
    2. 音量ミキサーでアプリごとの音量を確認する
    3. 「すべてのサウンドデバイス」を再設定する
  4. 「勝手にミュートになる」原因と対処法
    1. 通信アクティビティによる自動音量調整をオフにする
    2. 「排他モード」を無効にしてアプリの独占を防ぐ
    3. オーディオ拡張機能を無効にして安定化させる
  5. 根本的な原因を断つ!ドライバー関連の修復手順
    1. ドライバーの更新・再インストールを試す
    2. Microsoft標準ドライバーに切り替える
    3. Intel Smart Sound Technology(SST)の競合を解消する
  6. それでも直らない場合の「高度な修復方法」
    1. Windows Audioサービスを再起動する
    2. 完全シャットダウンと放電措置を行う
    3. システム修復コマンド(SFC / DISM)を実行する
  7. 表示と実際がズレている場合の対処法
    1. エクスプローラーの再起動で表示をリフレッシュする
  8. 最終手段:レジストリ・BIOS・ハードウェアの確認
    1. レジストリ破損の疑いをシステム復元で修復する
    2. BIOSでオーディオ機能が無効になっていないか確認
    3. 物理故障時はUSBオーディオ変換アダプタで代替する
  9. まとめ:症状別チェックリストで最終確認
    1. 症状別の対処早見表
    2. 再発防止のためにできること

突然音が出ない?まず最初に確認すべき「基本チェック」

「昨日までは普通に音が出てたのに、急に無音になった…」そんな時こそ、焦らずにまず基本を見直してみましょう。

実は、Windows 11の音が出ないトラブルのうち約3割は物理的な原因だといわれています。

ここでは、最も多い「うっかりミス」や「接続トラブル」を中心に、今すぐ確認できるポイントを紹介します。

キーボードやFnロックの誤操作を見直す

ノートPCや省スペース型キーボードには、音量調整機能がFキー(F1~F12)に割り当てられている場合があります。

このとき、「Fnキー」を押しながら操作しないと反応しない設定になっていることがあるんです。

また、「Fn Lock」機能がオンになっていると、キーの動作が逆転してミュートが勝手にかかってしまうことも。

「Fnキー + Escキー」を同時に押して、ロックを解除してみてください。

これだけで音が戻るケースは意外と多いですよ。

チェック項目 確認方法
Fnロック 「Fn + Esc」を押して切り替える
音量キー スピーカーアイコンが出るか確認
ミュートボタン 押すたびにアイコンが変化するか

ヘッドセットやスピーカーの物理スイッチを確認する

外付けスピーカーやヘッドセットには、独立したミュートボタンや音量ダイヤルがついていることがあります。

ここがオフや最小音量になっていると、Windows側でどれだけ設定を変えても音は出ません。

特にゲーミングヘッドセットなどでは、マイクを跳ね上げると自動でミュートになる機能があるため注意が必要です。

デバイス よくある物理ミュートポイント
USBスピーカー 側面のボタンやダイヤル
ヘッドセット マイクブームを上げるとミュート
イヤホン ケーブル途中のコントローラー

まずは、デバイス全体を軽く触ってみて、スイッチが「オン」になっているか確認してみましょう。

ケーブル・USBポートの接触不良を疑う

音が出ない原因として多いのが端子の接触不良です。

イヤホンジャックやUSB端子が中途半端に刺さっていると、Windowsが「機器が接続されていない」と判断してミュート状態になることがあります。

一度抜いて、端子を乾いた布で拭いてから、しっかり奥まで差し込み直してください。

USB接続の場合は、背面ポートへの差し替えが効果的です。

デスクトップPCの前面USBは電力が不安定な場合があり、背面の方が安定して動作します。

トラブル 対処法
イヤホンが片耳だけ鳴る ジャックを抜き差しして接触を改善
USB接続で認識しない 背面ポートに差し替える
Bluetooth機器が途切れる 再ペアリングまたはUSBドングルの位置調整

ここまでで改善した場合は、PC本体や設定を触る必要はありません。

もしまだ音が戻らない場合は、次章でWindows 11の設定を確認していきましょう。

突然音が出ない?まず最初に確認すべき「基本チェック」

「昨日までは普通に音が出てたのに、急に無音になった…」そんな時こそ、焦らずにまず基本を見直してみましょう。

実は、Windows 11の音が出ないトラブルのうち約3割は物理的な原因だといわれています。

ここでは、最も多い「うっかりミス」や「接続トラブル」を中心に、今すぐ確認できるポイントを紹介します。

キーボードやFnロックの誤操作を見直す

ノートPCや省スペース型キーボードには、音量調整機能がFキー(F1~F12)に割り当てられている場合があります。

このとき、「Fnキー」を押しながら操作しないと反応しない設定になっていることがあるんです。

また、「Fn Lock」機能がオンになっていると、キーの動作が逆転してミュートが勝手にかかってしまうことも。

「Fnキー + Escキー」を同時に押して、ロックを解除してみてください。

これだけで音が戻るケースは意外と多いですよ。

チェック項目 確認方法
Fnロック 「Fn + Esc」を押して切り替える
音量キー スピーカーアイコンが出るか確認
ミュートボタン 押すたびにアイコンが変化するか

ヘッドセットやスピーカーの物理スイッチを確認する

外付けスピーカーやヘッドセットには、独立したミュートボタンや音量ダイヤルがついていることがあります。

ここがオフや最小音量になっていると、Windows側でどれだけ設定を変えても音は出ません。

特にゲーミングヘッドセットなどでは、マイクを跳ね上げると自動でミュートになる機能があるため注意が必要です。

デバイス よくある物理ミュートポイント
USBスピーカー 側面のボタンやダイヤル
ヘッドセット マイクブームを上げるとミュート
イヤホン ケーブル途中のコントローラー

まずは、デバイス全体を軽く触ってみて、スイッチが「オン」になっているか確認してみましょう。

ケーブル・USBポートの接触不良を疑う

音が出ない原因として多いのが端子の接触不良です。

イヤホンジャックやUSB端子が中途半端に刺さっていると、Windowsが「機器が接続されていない」と判断してミュート状態になることがあります。

一度抜いて、端子を乾いた布で拭いてから、しっかり奥まで差し込み直してください。

USB接続の場合は、背面ポートへの差し替えが効果的です。

デスクトップPCの前面USBは電力が不安定な場合があり、背面の方が安定して動作します。

トラブル 対処法
イヤホンが片耳だけ鳴る ジャックを抜き差しして接触を改善
USB接続で認識しない 背面ポートに差し替える
Bluetooth機器が途切れる 再ペアリングまたはUSBドングルの位置調整

ここまでで改善した場合は、PC本体や設定を触る必要はありません。

もしまだ音が戻らない場合は、次章でWindows 11の設定を確認していきましょう。

Windows 11の設定でミュートを解除する方法

物理的な原因でない場合、次に確認すべきはWindows 11の設定です。

Windows 10と比べて操作画面が大きく変わったため、設定場所が分からず混乱する方も多いです。

ここでは、Windows 11の中で最も確実にミュートを解除できる方法を順に見ていきましょう。

クイック設定パネルから出力先を選び直す

タスクバー右下のスピーカーアイコンをクリックすると、音量スライダーとデバイス一覧が表示されます。

ミュート解除を押しても音が出ない場合は、ここで出力先(スピーカーやヘッドホン)が間違っている可能性があります。

特にHDMI接続のモニターやBluetooth機器を併用していると、Windowsが自動的に別の出力デバイスを選んでしまうことがあるんです。

出力デバイス名 用途
Realtek Audio 内蔵スピーカーやイヤホンジャック
Intel/NVIDIA Display Audio HDMI接続モニター
Bluetooth Headphones 無線イヤホン・ヘッドセット

音を出したい機器が正しく選ばれているか確認し、必要に応じてクリックで切り替えましょう。

設定変更後は、動画や音楽アプリで再生して確認してください。

音量ミキサーでアプリごとの音量を確認する

「システム音は鳴るのに、YouTubeやZoomだけ無音」という場合は、アプリ単位の音量設定が原因です。

Windows 11では、アプリごとに音量やミュートを個別管理できるようになっています。

タスクバーのスピーカーアイコンを右クリックして「音量ミキサーを開く」を選択しましょう。

画面下部の「アプリ」欄に現在起動中のソフト(例:Chrome、Teams、Spotifyなど)が表示されるので、

×印(ミュート)が付いていないか、バーが左端に寄っていないか確認します。

アプリの状態 対処法
×マークが表示されている アイコンをクリックしてミュート解除
音量バーがゼロ バーを右へドラッグして音量を上げる
不具合がある 「リセット」ボタンで初期化

特定のアプリだけ音が出ない場合は、この操作で解消するケースが非常に多いです。

「すべてのサウンドデバイス」を再設定する

ドライバー更新やセキュリティソフトの影響で、サウンドデバイス自体が「無効」にされていることもあります。

この状態ではミュート解除しても音は出ません。

「設定」→「システム」→「サウンド」→「すべてのサウンドデバイス」を順に開きましょう。

出力デバイスの一覧が表示されるので、使用中のスピーカーを選択し、右上の項目を確認します。

「オーディオを許可する」ボタンが表示されていたら、それをクリックして有効化してください。

状態 意味
「許可しない」ボタンが表示 正常に有効(音が出る)
「オーディオを許可する」ボタンが表示 無効化されている状態(音が出ない)

ここを正しく設定すると、Windows全体で音声出力が再び有効になります。

以上の設定で改善しない場合は、次章で「勝手にミュートになる」現象の根本原因を見ていきましょう。

「勝手にミュートになる」原因と対処法

「音量を上げてもすぐに下がる」「何もしてないのにミュートに戻る」などの症状は、Windowsの自動調整機能が原因のことが多いです。

これは、Windowsが通話アプリなどの使用状況を検知して、勝手に音量を下げる“おせっかい機能”が働いているためです。

この章では、そうした自動調整機能やアプリの独占モードをオフにして、安定して音が出る状態を作る方法を紹介します。

通信アクティビティによる自動音量調整をオフにする

Windowsには、SkypeやZoomなどの通話を検知して他の音を小さくする機能があります。

しかし、誤作動によって通話していないのに音が下がるケースがよくあります。

これを止めるには、昔ながらの「サウンド設定」から通信設定を変更します。

手順は以下の通りです。

  • タスクバー検索に「mmsys.cpl」と入力してEnterキーを押す
  • 開いたウィンドウの右端「通信」タブをクリック
  • 「Windowsが通信アクティビティを検出したとき」の欄で「何もしない」を選択
  • 「適用」→「OK」をクリック

これで、通話アプリ使用中でもWindowsが勝手に音量を下げなくなります。

設定項目 推奨値
通話検出時の動作 何もしない
自動音量調整 無効

「排他モード」を無効にしてアプリの独占を防ぐ

音楽再生ソフトや録音アプリなどが、オーディオデバイスを独占(排他)していると、他のアプリで音が出なくなることがあります。

これを解除するには、「排他モード」をオフにしましょう。

  • 検索窓で「mmsys.cpl」と入力してサウンド設定を開く
  • 「再生」タブから使用中のスピーカーを右クリックして「プロパティ」を選択
  • 「詳細」タブを開き、「排他モード」欄のチェックを外す
  • 「適用」→「OK」で保存

これにより、複数アプリでの音声再生が安定します。

チェック項目 設定値
「アプリケーションによる独占制御」 チェックを外す
「排他モードの優先順位」 自動で解除される

オーディオ拡張機能を無効にして安定化させる

メーカー製PCには「Dolby Audio」などの音質強化機能が標準搭載されています。

しかし、これらがWindowsアップデートと競合し、音が消える・ミュートが戻る原因になることがあります。

拡張機能を無効にして、安定した音声出力を優先しましょう。

  • 「サウンド設定(mmsys.cpl)」を開く
  • 「再生」タブからスピーカーをダブルクリック
  • 「拡張機能(Enhancements)」タブを選択
  • 「すべてのサウンド効果を無効にする」にチェック
  • 「適用」→「OK」をクリック
機能名 設定内容
オーディオ拡張機能 無効にする
即時モード チェックを外す

音質よりも安定性を重視したい場合、この設定変更が最も効果的です。

ここまでで勝手なミュートが直らない場合は、次章でドライバーを中心に「根本原因」を断っていきましょう。

根本的な原因を断つ!ドライバー関連の修復手順

ここまで試しても音が出ない場合、いよいよ「ドライバー」が原因の可能性が高くなります。

ドライバーとは、ハードウェアとWindowsをつなぐ“通訳”のようなものです。

この通訳が壊れたり、違う人(別ドライバー)が勝手に仕事をしてしまうと、Windowsが音を正しく出せなくなるんです。

この章では、4段階で進めるドライバー修復法を紹介します。

段階 操作内容 目的・効果 難易度
Lv.1 ドライバーの更新 最新の修正版を適用して不具合を修正 易しい
Lv.2 ロールバック 直近の更新で不具合が出た場合、前のバージョンに戻す 普通
Lv.3 アンインストール 壊れた設定を削除して再構築(最も効果的) 普通
Lv.4 汎用ドライバーに変更 メーカー固有機能を捨てて安定動作を優先 やや難しい

ドライバーの更新・再インストールを試す

まずは、デバイスマネージャーを使ってドライバーを更新または再インストールします。

更新しても変化がない場合は、再インストールのほうが効果的です。

  • スタートボタンを右クリック →「デバイスマネージャー」を選択
  • 「サウンド、ビデオ、およびゲームコントローラー」を展開
  • 「Realtek High Definition Audio」などの項目を右クリック

更新する場合:「ドライバーの更新」→「自動的に検索」を選択。

再インストールする場合:「デバイスのアンインストール」を選び、チェックボックスを外したまま実行。

その後、PCを再起動すると自動的に再インストールが行われます。

操作 結果
ドライバー更新 最新パッチが適用され、軽度の不具合が解消
再インストール 破損した設定がリセットされ、音が復活することが多い

Microsoft標準ドライバーに切り替える

Realtekやメーカー製のドライバーが不安定な場合、Microsoftの標準ドライバー(High Definition Audioデバイス)に切り替えると安定することがあります。

  • デバイスマネージャーで対象のドライバーを右クリック →「ドライバーの更新」
  • 「コンピューターを参照してドライバーを検索」→「一覧から選択」
  • 「High Definition Audio デバイス」を選択して「次へ」
  • 警告が出ても「はい」をクリックして進む

再起動後、Windows標準の安定ドライバーが適用されます。

音質は多少変わることがありますが、安定性が格段に上がります。

ドライバー 特徴
Realtek Audio メーカー機能豊富・不具合も多め
High Definition Audio 標準仕様・トラブルが少ない

Intel Smart Sound Technology(SST)の競合を解消する

近年のノートPCでは、「Intel Smart Sound Technology(SST)」が音声処理を行っています。

しかし、これがRealtekなど他のドライバーと競合して、音が出ない・ミュートが解除できないなどの不具合を引き起こすことがあります。

デバイスマネージャーの「システムデバイス」内に「Intel Smart Sound Technology OED」や「Audio Controller」があり、黄色い「!」マークが付いていたら要注意です。

  • 右クリック →「ドライバーの更新」または「無効化→有効化」を実行
  • 再起動して音が出るか確認

もし改善が見られない場合は、SST関連ドライバーを削除して再起動し、Windowsに再インストールさせるのも一つの手です。

状況 対処法
SSTにエラーマーク 更新または一時的な無効化
RealtekとSSTが両方有効 どちらか一方を優先(通常はRealtek)

ここまで実施すれば、ほとんどの「ミュート解除できない」問題は解消するはずです。

それでも解決しない場合は、次章でWindowsサービスやシステム自体を修復していきましょう。

それでも直らない場合の「高度な修復方法」

ドライバーを入れ直しても音が戻らない場合、Windowsそのものの動作が不安定になっている可能性があります。

この章では、より深いレベルで音声機能を復旧させる3つの高度な修復方法を紹介します。

難しそうに見えますが、順番どおりに進めれば安全に実行できます。

Windows Audioサービスを再起動する

音を出すためのプログラム(サービス)がフリーズしていると、ミュートが解除されないことがあります。

そんな時は、「Windows Audio」サービスを手動で再起動してあげましょう。

  • Win + Rキーを押して「ファイル名を指定して実行」を開く
  • services.mscと入力してEnterキー
  • 一覧から「Windows Audio」を探し、右クリックして「再起動」
  • 続けて「Windows Audio Endpoint Builder」も再起動

これで音声関連のシステムがリフレッシュされ、音が出るようになるケースが多いです。

サービス名 推奨設定
Windows Audio スタートアップの種類を「自動」に設定
Windows Audio Endpoint Builder 「自動」または「遅延開始」でも可

完全シャットダウンと放電措置を行う

Windows 11には「高速スタートアップ」という機能があります。

便利ではありますが、トラブルが発生した状態を“そのまま保存”して再起動するため、ミュート状態を引き継いでしまうこともあります。

この問題を解消するには完全シャットダウンが効果的です。

  • Shiftキーを押しながら「シャットダウン」をクリック
  • 電源が完全に切れたら、ACアダプタとUSB機器をすべて外す
  • ノートPCは数分、デスクトップPCは5〜10分ほど放置
  • 再度電源を入れて確認

この手順でPC内部の静電気が抜け、音声デバイスが正常に再認識されます。

トラブル状況 効果
再起動しても直らない 完全シャットダウンでリセット
USB機器が不安定 放電措置で接続エラーを解消

システム修復コマンド(SFC / DISM)を実行する

ここまで試しても音が戻らない場合、Windowsのシステムファイルが壊れている可能性があります。

そんな時は、コマンドプロンプトを使ってシステムを自動修復します。

  • スタートボタンを右クリック →「ターミナル(管理者)」を開く
  • 以下のコマンドを1行ずつ入力してEnterキーを押す

DISM.exe /Online /Cleanup-image /Restorehealth

sfc /scannow

最初のコマンドで修復用のデータを取得し、次のコマンドで破損ファイルを修正します。

処理が完了したらPCを再起動してください。

コマンド 目的
DISM システム修復用データを再構築
SFC 破損ファイルの自動修復

「破損したファイルを修復しました」と出たら成功です。

これでミュート関連のシステム不具合が改善される可能性が高いです。

それでも直らない場合は、次章で「表示がバグっているだけ」のケースを確認してみましょう。

表示と実際がズレている場合の対処法

「音は出ているのにスピーカーアイコンはミュートのまま」あるいは「音量バーを動かしても反応しない」といった現象に心当たりはありませんか?

このような場合、実際の音声機能ではなくWindowsの表示部分がバグを起こしている可能性があります。

この章では、見た目の不具合を解消して正しい表示に戻す方法を紹介します。

エクスプローラーの再起動で表示をリフレッシュする

タスクバーやデスクトップの表示を管理しているのが「Windows Explorer(エクスプローラー)」というプログラムです。

これがフリーズしていると、音量のアイコンや設定画面が誤表示を起こします。

再起動することで、システムを再起動せずにリフレッシュできます。

  • Ctrl + Shift + Escを同時に押して「タスクマネージャー」を開く
  • プロセス一覧から「エクスプローラー(Windows Explorer)」を探す
  • 右クリックして「再起動」を選択

画面が一瞬暗くなり、タスクバーが再表示されたら完了です。

この操作でスピーカーアイコンやミュート表示が正しく反映されるようになります。

トラブル状況 有効な操作
ミュート表示だけ直らない エクスプローラーの再起動
音量バーが反応しない タスクマネージャーで再起動
タスクバー全体が固まる 同じ手順でリフレッシュ

この現象はWindowsの軽度なバグであり、音声ドライバーや設定が正常でも起こることがあります。

再起動するだけで即解消するケースも多いため、難しい設定変更を行う前に試してみるのがおすすめです。

これでも解決しない場合は、次章で紹介する「レジストリ」「BIOS」「ハードウェア」の最終確認に進みましょう。

最終手段:レジストリ・BIOS・ハードウェアの確認

ここまで試してもミュートが解除できない場合、原因はWindowsの奥深くにある設定や、ハードウェアそのものにあるかもしれません。

この章では、上級者向けですが「最終確認」として行う3つの手順を紹介します。

少し慎重な操作が必要ですが、順に進めれば安全に実施できます。

レジストリ破損の疑いをシステム復元で修復する

音量設定やデバイス情報は「レジストリ」というデータベースに保存されています。

ここが壊れると、ミュート設定が勝手に変わったり、デバイスが認識されなくなったりします。

しかし、レジストリを直接いじるのはリスクが高いため、システムの復元を利用しましょう。

  • 「設定」→「システム」→「バージョン情報」→「システムの保護」を開く
  • 「システムの復元」を選択
  • トラブルが起きる前の日付を選んで復元を実行

これでレジストリを含むWindows全体を過去の正常な状態に戻せます。

症状 対処法
音量が勝手に変化する 復元ポイントで過去に戻す
ミュート設定が固定される 復元または再インストール

BIOSでオーディオ機能が無効になっていないか確認

PCの根幹設定であるBIOS(バイオス)には、マザーボード上の音声機能(オンボードオーディオ)を有効・無効にする項目があります。

稀にWindowsの更新や誤操作で、これが「Disabled(無効)」になることがあります。

  • PCを再起動し、ロゴが出たら「F2」または「Delete」キーを連打
  • BIOS設定画面が開いたら、「Advanced」または「Onboard Devices」を選択
  • 「HD Audio」または「Onboard Audio Controller」を探す
  • 「Enabled(有効)」に設定して保存(F10キー)

設定を変更したらPCを再起動し、音が出るか確認します。

BIOS項目 設定値
Onboard Audio Enabled(有効)
HD Audio Controller Enabled(有効)

物理故障時はUSBオーディオ変換アダプタで代替する

ここまで行っても音が出ない場合、マザーボード上のオーディオチップが故障している可能性があります。

この場合は、修理に出さなくてもUSBオーディオ変換アダプタを使えば解決できます。

USBポートに挿すだけで新しい「音の出口」を作ってくれるため、壊れた内蔵チップを回避できます。

Amazonなどで「USB オーディオ 変換」と検索すれば、1,000円前後で購入できます。

選択肢 特徴
USBオーディオアダプタ 安価・挿すだけで使える・即解決
Bluetoothスピーカー 無線接続・内蔵機能を使わない
外付けDAC 高音質・やや高価だが安定性抜群

この方法で音が出れば、PC自体を買い換える必要はありません。

「故障=終わり」ではなく、代替策は必ずあるということを覚えておいてくださいね。

まとめ:症状別チェックリストで最終確認

長い工程をここまで一緒に進めてくださってありがとうございます。

ここでは、これまでの内容を整理しながら、あなたの症状に合わせて最終確認できるチェックリストをまとめました。

この一覧を一つずつ確認していけば、どんな「音が出ない」問題も確実に解決へと導けます。

症状別の対処早見表

自分の症状がどれに近いかを確認し、該当する項目をチェックしてみましょう。

症状 最優先で確認すべき項目
ミュートボタンが反応しない キーボードのFnロック・物理スイッチ・ドライバー再インストール(Lv.3)
勝手にミュートになる/音量が下がる 通信アクティビティ設定を「何もしない」に変更・排他モード無効化
アイコンはミュートなのに音が出る エクスプローラーを再起動して表示をリフレッシュ
再起動すると直るが再発する 高速スタートアップを無効化・完全シャットダウン実施
特定のアプリだけ音が出ない 音量ミキサーでアプリごとの音量設定を確認・リセット
すべてのデバイスで音が出ない ドライバーを標準版に切り替え・BIOSの音声設定を確認

再発防止のためにできること

トラブルが解決したあとも、再発を防ぐために次の3点を意識しましょう。

  • 定期的にWindows Updateを実施:音声ドライバーの互換性が改善されることがあります。
  • ドライバーの自動更新を監視:不具合が出たら手動で旧版に戻す判断を。
  • スリープや休止の頻用を避ける:高速スタートアップと同様、音声デバイスの不具合を引き起こすことがあります。

もし再び同じ現象が起きても、このチェックリストを見ればすぐに対処できます。

焦らず順に確認していけば、必ず解決できる仕組みになっています。

音が出ない=壊れた、ではないということを、この記事を通して実感してもらえたはずです。

トラブルが解消したら、ぜひお気に入りの音楽や動画を再生して、いつもの快適なPCライフを取り戻してください。

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