Windows 11にアップグレードしたあと、プリンターを使おうとしたら「ドライバーは使用できません」と表示されて困ったことはありませんか。
このエラーは、設定ミスや古いドライバーとの不整合が原因で起きることがほとんどです。
でも安心してください。プリンターを買い替えなくても、多くの場合は数分の操作で解決できます。
この記事では、Canon（キヤノン）・Epson（エプソン）を中心に、「ドライバーは使用できません」エラーの原因と具体的な直し方をわかりやすく解説します。
再起動・ドライバー削除・再インストールなど、初心者でもできる7つのステップを順番に紹介。
Windows 11でプリンターが使えない問題を、この記事ひとつで完全に解決しましょう。
Windows 11で「ドライバーは使用できません」と表示される原因をまず理解しよう
Windows 11でプリンターを使おうとしたとき、「ドライバーは使用できません」と表示されると、誰でも焦ってしまいますよね。
でも安心してください。このエラーの多くは、ほんの少しの設定変更や更新で解消できるケースがほとんどなんです。
まずは、どんな仕組みでこのエラーが出るのか、その主な原因を理解しておきましょう。
ドライバーの不具合やインストールミスによるもの
最もよくある原因が、ドライバーのインストール不備です。
Windows 11がプリンターを認識しても、その動作を制御するソフト（ドライバー）が正しくインストールされていないと、通信が成立しません。
とくに自動認識で設定した場合や、以前のバージョンのドライバーが中途半端に残っている場合に発生しやすいトラブルです。
| 状況 | 原因の可能性 |
|---|---|
| プリンターが一覧に出るが印刷不可 | ドライバーが破損または未完了 |
| USB接続でも認識されない | 旧ドライバーとの競合 |
インストール済みと思っても、正しく入っていない可能性がある点に注意しましょう。
古いドライバーやOSのバージョン不一致によるトラブル
Windows 11は頻繁にアップデートされるため、OSとドライバーのバージョンがズレることがあります。
たとえば、Windows 10時代のドライバーを流用していたり、メーカー側の更新が反映されていない場合などです。
このズレが生じると、Windowsがプリンターとの通信を拒否してしまうことがあります。
| 確認ポイント | 対応策 |
|---|---|
| Windows Updateの適用状況 | 最新状態に更新 |
| メーカー提供の最新版ドライバー | 再インストール |
「OSとドライバーのズレ」こそ、エラーの温床になりやすいことを覚えておきましょう。
プリンター自体がWindows 11に非対応の場合
発売から年数が経ったプリンターでは、そもそもWindows 11用のドライバーが提供されていない場合があります。
この場合、どんなに設定を見直しても、純正ドライバーでは解消しないことがあります。
ただし、汎用ドライバーや互換モードを使えば印刷自体は可能なケースもあります。
| プリンターの状態 | 対処の方向性 |
|---|---|
| メーカー公式で非対応 | 汎用ドライバーまたは買い替えを検討 |
| 一部機能のみ非対応 | 印刷専用での利用を検討 |
「非対応＝完全に使えない」ではなく、工夫次第で一部利用できる可能性もある点を押さえておきましょう。
ここまでで、原因の全体像を理解できたと思います。
次の章では、実際にそれぞれの原因に対応した具体的な解決手順を、一つずつ丁寧に見ていきましょう。
原因別に確認！Windows 11のプリンター設定トラブルを解消する手順
ここからは、実際に「ドライバーは使用できません」エラーを解決するための具体的な手順を紹介します。
この章では、初心者の方でも迷わず実践できるよう、再起動からドライバーの再インストールまでを段階的に解説します。
それぞれのステップを順番に実行することで、ほとんどのケースで正常に印刷できるようになります。
ステップ1：再起動と接続確認で基本をリセット
まずは基本中の基本、再起動と接続確認から始めましょう。
プリンター本体やWindows 11側の一時的な不具合が原因のケースも多いため、この工程だけで解決することもあります。
| 確認項目 | 手順 |
|---|---|
| プリンターの電源 | 一度電源を切り、10秒ほど待って再度オンにする。 |
| PCの状態 | 完全シャットダウンではなく「再起動」を選択する。 |
| USB/Wi-Fi接続 | ケーブルやネットワークを再接続して安定性を確認する。 |
再起動は、見えないトラブルを一掃する最強のリセット手段です。
ステップ2：古いプリンターとドライバーを完全削除する方法
再起動しても改善しない場合、次はドライバーの削除を行いましょう。
古いドライバーや壊れた設定情報が残っていると、新しいドライバーが正しく動作しません。
| 操作場所 | 手順の概要 |
|---|---|
| 設定アプリ | 「Bluetoothとデバイス」→「プリンターとスキャナー」→対象プリンターを削除。 |
| プリントサーバーのプロパティ | 「printui.exe /s /t2」を実行して、ドライバーを完全アンインストール。 |
特に「ドライバーとドライバーパッケージを削除する」を選ぶのが重要です。
削除が中途半端だと、同じエラーが再発します。
ステップ3：メーカー公式サイトから最新ドライバーを入手する
不要なドライバーを削除したら、次はメーカーの公式サイトから正しいドライバーを入手します。
Windowsが自動的にインストールしたものではなく、必ずメーカー提供の最新版を選びましょう。
| メーカー | ダウンロード手順 |
|---|---|
| Canon（キヤノン） | 公式サイト→製品型番を検索→「Windows 11」対応版を選択→ダウンロード。 |
| Epson（エプソン） | 公式サイト→サポートページ→「Epson Web Installer」または個別ドライバーを入手。 |
インストーラーは右クリックから「管理者として実行」を選び、指示に沿って接続タイミングを守りましょう。
「正しいドライバーを正しい手順で入れる」ことが、解決のカギです。
ステップ4：Windows 11の標準機能でプリンターを手動追加する
ドライバーを入れ直しても一覧にプリンターが表示されない場合は、手動追加を試します。
Windowsの「プリンターとスキャナー」設定から直接プリンターを指定する方法です。
| 接続方法 | 操作内容 |
|---|---|
| USB接続 | 「ローカルプリンターを追加」→「USB001」を選択→該当ドライバーを選択。 |
| Wi-Fi接続 | 「TCP/IPアドレスで追加」→プリンターのIPを入力→ドライバーを指定。 |
もし適切なドライバーが見つからない場合は、「Microsoft IPP Class Driver」を選ぶのも有効です。
これは、ネットワーク対応プリンターで特に有効な標準ドライバーです。
ここまでの手順で大半のトラブルは解決するはずです。
次の章では、CanonやEpsonユーザー特有のケースをさらに詳しく見ていきましょう。
Canon・Epsonユーザー必見！「ドライバーは使用できません」特有の事例と対処法
「Windows 11でプリンターが動かない」という悩みは、特にCanonとEpsonのユーザーに多く見られます。
どちらも国内シェアが高く、多機能モデルも多いですが、そのぶんドライバーや通信の仕様が複雑になりがちです。
ここでは、それぞれのメーカーで特に多い事例と、実際に有効だった対処法を具体的に紹介します。
Canon（キヤノン）で発生しやすいパターンと解決策
Canonのプリンターでは、PIXUSシリーズなどの家庭向けモデルでエラーが出やすい傾向があります。
多くの場合、統合ドライバー（MP Drivers）の破損または競合が原因です。
「設定」から削除しただけでは解消しないため、完全削除がポイントになります。
| トラブル内容 | 有効な対処法 |
|---|---|
| 印刷キューは見えるが印刷できない | 「printui.exe /s /t2」でドライバーパッケージを削除後、再インストール。 |
| スキャナーは動くが印刷が不可 | MP Driversではなく「プリンタードライバー単体」を導入。 |
| USB接続で検出されない | 別のUSBポートに接続し直すか、ケーブルを交換して再試行。 |
インストーラーが指示する「接続タイミング」を無視しないこと。 これを守らないと認識に失敗することがあります。
Canon製品では「完全削除→再インストール」が最も効果的な再生ルートです。
Epson（エプソン）で発生しやすいパターンと解決策
Epsonでは、Colorioシリーズなどの家庭用モデルや、ビジネスインクジェット機でトラブルが見られます。
「Epson Web Installer」を使った際、ネットワーク環境によってインストールが途中で止まるケースがあるのが特徴です。
この場合は、個別のドライバーファイルをダウンロードして実行する方が確実です。
| トラブル内容 | 解決策 |
|---|---|
| ネットワーク経由で検出されない | プリンター本体のWi-Fi設定をリセットし、再接続。 |
| Web Installerが途中で停止 | 「プリンタードライバー」単体を手動で入れる。 |
| スキャナーのみ認識される | 一度ドライバーを削除し、個別ドライバーで再インストール。 |
Epsonはネットワーク設定のリセットが非常に有効です。
また、ルーターの再起動を行うだけでも通信が安定して認識されることがあります。
Epson製品は「通信リセット＋単体ドライバー導入」での復旧率が高いという特徴があります。
Canon・Epsonのどちらのプリンターでも、「一度ドライバーを削除してクリーンな環境に戻す」という考え方が共通の解決法です。
次の章では、どうしても動かない場合に試せる「非対応プリンターの最終手段」を紹介します。
「Windows 11非対応プリンター」だった場合の現実的な解決策
すべての手順を試しても改善しない場合、プリンター自体がWindows 11に正式対応していない可能性があります。
メーカーのサポートが終了している機種では、新しいドライバーが提供されておらず、完全な動作が難しいこともあります。
ここでは、そんな「非対応プリンター」をどう活かすか、そして買い替えを検討するタイミングを解説します。
汎用ドライバーや互換モードで動かす方法
古いプリンターでも、Windows 11標準の「汎用ドライバー」や「互換モード」を使えば、印刷だけなら動かせる可能性があります。
まずはメーカーサイトで「Universal Print Driver」や「汎用ドライバー」を探してみましょう。
| 方法 | 手順概要 |
|---|---|
| Microsoft IPP Class Driverを使用 | 「プリンターを手動で追加」→「Microsoft」→「IPP Class Driver」を選択。 |
| Windows 10ドライバーを互換モードで使用 | ドライバーファイルを右クリック→「プロパティ」→「互換モード」を「Windows 10」に設定。 |
印刷品質や一部機能（スキャン、インク残量表示など）は制限されますが、基本的な印刷機能は利用できるケースが多いです。
メーカー非推奨ではありますが、簡易印刷を行いたいだけなら十分実用的です。
「印刷だけでもできればいい」という方には、互換モードが最後の切り札になります。
買い替えを検討すべきケースとおすすめの判断基準
もしプリンターが発売から7年以上経過している場合、Windows 11対応のドライバーが提供されていない可能性が高くなります。
また、サポート終了した古いドライバーを使い続けるのは、セキュリティリスクにもつながります。
そのため、以下のような状況に当てはまる場合は、買い替えを前向きに検討してみましょう。
| 状況 | 判断の目安 |
|---|---|
| メーカーサイトで「非対応」と明記されている | 買い替えを推奨。 |
| 印刷できてもスキャンや無線接続が不安定 | 互換モードよりも新モデルが確実。 |
| 印刷速度やランニングコストが高い旧型 | 最新モデルへの更新で長期的にコスパ改善。 |
最近のプリンターは、スマホ連携やクラウド印刷、インクコスト削減など、機能面でも大幅に進化しています。
「Windows 11完全対応」モデルを選べば、今後のトラブルを根本から防げます。
どうしても印刷が必要な場面では、互換モードや汎用ドライバーで一時的に対応しつつ、次の買い替えに備えるのが現実的な選択です。
次の章では、原因と対処法をまとめた早見表を紹介します。
原因と対処法の早見表でサッとチェック
ここまでの内容をまとめると、「ドライバーは使用できません」エラーの原因は大きく分けて6つに分類できます。
それぞれの原因と有効な対処ステップを、一覧表で整理してみましょう。
自分の状況に当てはまる項目を確認しながら、どこまで実践したかをチェックしてみてください。
エラー原因と対応ステップの一覧
| 想定される原因 | 発生しやすい状況 | 主な対処法 |
|---|---|---|
| 一時的な不具合 | PCやプリンターを起動した直後など | ステップ1：再起動と接続確認 |
| OSの不具合 | Windows Updateを長期間実行していない | Windows Updateで最新状態に更新 |
| ドライバーの破損・競合 | 旧OSからアップグレードした／失敗インストール | ステップ2：ドライバー完全削除 |
| ドライバーの非互換 | 自動インストールドライバーを使用 | ステップ3：メーカー公式版を手動インストール |
| 手動設定の不足 | ドライバー導入後もプリンター未登録 | ステップ4：手動でプリンターを追加 |
| 公式非対応の古い機種 | 発売から7年以上経過／非対応表に記載あり | 汎用ドライバーまたは買い替えを検討 |
多くのケースでは「完全削除と再インストール」で解決できます。
非対応プリンターへの代替ソリューション比較表
もしメーカーが正式にWindows 11非対応と明記している場合でも、まだ選択肢はあります。
それぞれの方法のメリット・デメリットを比較して、現実的な対応策を選びましょう。
| 代替ソリューション | メリット | デメリット・リスク | おすすめ度 |
|---|---|---|---|
| Windows 10ドライバー（互換モード） | 追加費用なしで利用可能 | 動作保証なし・一部機能制限あり | ★★☆☆☆ |
| OS標準ドライバー（IPP Class Driver） | 設定が簡単・印刷安定性あり | メーカー固有機能が使えない | ★★★☆☆ |
| 仮想OS（Hyper-Vなど） | 旧OS環境を再現できる | 設定が難しく日常利用には不向き | ★☆☆☆☆ |
| 新しいプリンターへの買い替え | 完全対応・最新機能が使える | 初期コストが必要 | ★★★★★ |
長期的に見れば「対応機種への買い替え」が最も安定した解決策です。
次の章では、ここまでの内容を整理し、「迷わない最終チェックリスト」としてまとめます。
まとめ：もう迷わない！Windows 11プリンター設定エラーの最終チェックリスト
ここまで、Windows 11で「ドライバーは使用できません」と表示される原因と対処法を詳しく見てきました。
最後に、どんな順番で確認すればいいかを整理した「最終チェックリスト」としてまとめます。
この流れに沿って進めれば、複雑なトラブルも確実に解消できます。
| チェック項目 | 目的 |
|---|---|
| ① プリンターとPCの再起動 | 一時的な通信エラーをリセットする。 |
| ② 接続（USB/Wi-Fi）の再確認 | 物理的な接触不良やネットワーク切断を防ぐ。 |
| ③ Windows Updateを実行 | OS側の不具合修正と最新ドライバーの取得。 |
| ④ 既存ドライバーを完全削除 | 競合や破損した設定を排除する。 |
| ⑤ メーカー公式ドライバーを導入 | 互換性の高い正規ドライバーを使用する。 |
| ⑥ 手動でプリンターを追加 | 認識漏れを補い、正しい接続を確立する。 |
| ⑦ 非対応機なら代替手段を検討 | 汎用ドライバーや買い替えで安定稼働を確保。 |
ほとんどのケースは④と⑤（完全削除と再インストール）で解決します。
それでもうまくいかない場合は、プリンター自体がWindows 11に対応していない可能性を視野に入れましょう。
Canon・Epsonのような主要メーカーなら、サポートページで対応状況が明確に案内されています。
一度「Windows 11 対応状況」と検索し、該当機種が掲載されているか確認するのがおすすめです。
「非対応」と明記されている場合は、無理に使い続けるより新モデルに切り替える方が安全で快適です。
最新機種は、スマホ印刷やクラウド共有などの機能も豊富で、作業効率が格段に上がります。
今回紹介した手順を順番に試すことで、ほとんどの「ドライバーは使用できません」エラーは解消できるはずです。
焦らず、一つずつ確実に進めることが何より大切です。
