Windows 11の「ペイント」を開くと、ホーム画面に「最近使ったファイル」の履歴が表示されますよね。
便利な機能ではありますが、他の人とパソコンを共有している場合や、プライベートな画像を扱った後だと、ちょっと気になるという方も多いはずです。
この記事では、ペイントの履歴を削除・非表示にする3つの方法を、初心者の方にも分かりやすく解説します。
「特定の履歴だけ消したい」「すべての履歴を削除したい」「今後履歴を残さないようにしたい」──それぞれのニーズに合わせて、最適な操作手順を紹介します。
ペイントの使い勝手を保ちながら、プライバシーも守るコツを一緒に見ていきましょう。
Windows 11「ペイント」の履歴とは？まず仕組みを理解しよう
まず最初に、Windows 11の「ペイント」アプリで表示される「最近使ったファイル（履歴）」とは何かを整理しておきましょう。
この仕組みを理解しておくと、後で紹介する削除方法の意味がスッキリ分かるようになります。
ペイントの「最近使ったファイル」はどこに表示される？
Windows 11のペイントを開くと、最初に表示されるホーム画面の下部に「最近」というセクションがあります。
ここには、これまでペイントで開いた画像ファイルのサムネイルが一覧で表示されます。
また、タスクバー上のペイントアイコンを右クリックしたときにも、同じように「最近使った項目」が表示されます。
つまりペイントの履歴はアプリの中だけでなく、Windows全体にも連動して表示されているというわけです。
| 表示場所 | 履歴の内容 |
|---|---|
| ペイントのホーム画面 | 最近編集した画像のサムネイル |
| タスクバーの右クリックメニュー | 最近開いた画像の一覧 |
| スタートメニュー「おすすめ」欄 | ペイントで開いた画像も含まれる |
履歴が残る理由と、他のアプリとの連動関係
「ペイントの履歴」は、実はWindows 11の「最近開いた項目」というシステム全体の機能に依存しています。
つまり、ペイント単体で履歴を管理しているわけではなく、ファイルエクスプローラーやスタートメニューなどと同じ履歴データを共有しているんです。
そのため、ペイントの履歴を完全に削除したい場合は、Windows側の設定も一緒に操作する必要があります。
ペイント＝Windowsの履歴機能の一部と考えると、全体像が理解しやすいですね。
| 履歴機能が共有される主なアプリ | 履歴の内容 |
|---|---|
| ペイント | 最近開いた画像ファイル |
| ファイルエクスプローラー | 最近開いたフォルダーやファイル |
| スタートメニュー | 「おすすめ」に最近の項目を表示 |
ペイントの履歴を個別に削除する方法【最も簡単】
ここでは、Windows 11のペイントアプリで「特定の履歴だけ」を削除する方法を紹介します。
「最近使ったファイルの中で、この画像だけ消したい」という場合に便利な手順です。
手順1：ペイントを起動して「最近」セクションを開く
まずはスタートメニューから「ペイント」と検索してアプリを起動します。
ペイントを開くと、最初にホーム画面が表示され、その中に「最近」という一覧が見えるはずです。
ここには、これまで編集した画像ファイルのサムネイルが並んでいます。
この「最近」が、ペイントにおける履歴リストです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 表示場所 | ペイントのホーム画面下部 |
| 表示内容 | 最近編集した画像のサムネイル |
| 対象 | ペイントで開いたすべての画像ファイル |
手順2：「…」メニューから「一覧から削除」を選択する
削除したい画像のサムネイルにマウスカーソルを合わせます。
すると、右上に「…」（三点リーダー）メニューが表示されます。
その「…」をクリックすると、メニューの中に「一覧から削除」という項目が出てきます。
この「一覧から削除」をクリックすることで、そのファイルの履歴だけを削除できます。
注意点：これはファイル自体を削除する操作ではなく、「履歴の一覧から非表示にする」だけの安全な処理です。
| 操作 | 結果 |
|---|---|
| 「一覧から削除」を選択 | 該当ファイルが履歴一覧から消える |
| ファイル本体 | 削除されず、元のフォルダーに残る |
手順3：削除後の確認と注意点
「一覧から削除」をクリックすると、その瞬間に該当ファイルが履歴から消えます。
アプリを再起動しても履歴は戻らないため、削除が正しく反映されたことが確認できます。
もし複数の履歴を消したい場合は、同じ手順をファイルごとに繰り返しましょう。
個別削除は最も手軽で安全な履歴管理方法です。
他のアプリやシステム設定に影響を与えず、ペイントだけの履歴をサッと整理できます。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 他アプリに影響なし | 1件ずつ手作業で削除が必要 |
| 履歴の一部だけを整理できる | 一括削除はできない |
ペイント履歴を一括削除・非表示にする方法【設定アプリ編】
「特定のファイルだけでなく、ペイントの履歴をまるごと削除したい」という場合は、Windows 11の設定アプリを使う方法が最適です。
この設定を変えることで、ペイントだけでなく他のアプリの履歴も一括で消去・非表示にできます。
手順1：「設定」アプリから「個人用設定」→「スタート」を開く
まず、スタートメニューから歯車アイコンの「設定」を開きます。
ショートカットとして、Windowsキー + I を同時に押す方法もおすすめです。
左側のメニューから「個人用設定」を選び、続いて右側の項目から「スタート」をクリックします。
| 操作 | 目的 |
|---|---|
| 設定アプリを開く | Windows全体の環境設定を変更できる |
| 個人用設定 → スタート | 「最近開いた項目」機能の設定を行う |
手順2：「最近開いた項目を表示する」をオフにする
「スタート」設定画面を下にスクロールすると、「スタート・ジャンプリスト・ファイルエクスプローラーに最近開いた項目を表示する」というトグルスイッチがあります。
このスイッチをオフにすることで、ペイントを含むすべての履歴データが削除されます。
さらに、この設定をオフのままにしておけば、今後履歴が自動的に保存されることもなくなります。
| 設定項目 | 効果 |
|---|---|
| スイッチを「オフ」にする | すべてのアプリの履歴を即時削除 |
| オフ状態を維持する | 履歴が一切保存されなくなる |
手順3：設定変更による影響範囲と注意点
この操作は非常に強力ですが、ペイント以外のアプリにも影響を与えます。
例えば、ファイルエクスプローラーやスタートメニューの「おすすめ」欄にも履歴が表示されなくなります。
つまり、Windows全体の「最近使ったファイル」機能が完全に無効化される形です。
プライバシー重視ならオフ、利便性重視ならオンと覚えておきましょう。
| 影響する場所 | 変更後の状態 |
|---|---|
| ペイント | 「最近」が非表示になる |
| ファイルエクスプローラー | 「クイックアクセス」から履歴が消える |
| スタートメニュー | 「おすすめ」欄が空になる |
| ジャンプリスト（右クリックメニュー） | 最近使った項目が表示されなくなる |
もし「今は一度だけ履歴を消したいけど、今後は使いたい」という場合は、スイッチを一度オフにして再びオンに戻すことで、履歴だけをリセットすることもできます。
この操作を覚えておくと、定期的に履歴をクリーンアップするのに便利ですよ。
ファイルエクスプローラーから履歴を消す【上級者向け】
ここでは、少し上級者向けの方法として「ファイルエクスプローラー」から履歴を直接消去する手順を紹介します。
この方法を使うと、Windows 11全体の「最近使った項目」データを一括でクリアでき、ペイントの履歴も同時に削除できます。
「フォルダーオプション」から履歴を削除する手順
まず、タスクバーからファイルエクスプローラー（フォルダーアイコン）を開きます。
次に、画面上部のメニューバーにある「…」（もっと見る）をクリックし、「オプション」を選びましょう。
すると「フォルダーオプション」ウィンドウが表示されます。
この中の「全般」タブにある「プライバシー」セクションを確認してください。
ここには「ファイル履歴の消去」というボタンがあります。
このボタンをクリックすると、ペイントを含むすべてのアプリの履歴データが一度に削除されます。
注意：この操作は取り消しができません。削除後は元に戻せないため、必要な履歴がある場合は事前に確認しておきましょう。
| 操作 | 効果 |
|---|---|
| 「フォルダーオプション」を開く | 履歴管理メニューを表示 |
| 「消去」ボタンをクリック | すべての履歴データを削除 |
| 適用 → OK | 変更内容を確定 |
この方法の効果と制限
この「フォルダーオプション」経由の削除は、Windowsの履歴管理データを根本的にクリアする方法です。
ただし、完全に履歴機能を停止するわけではなく、あくまで今残っている履歴データだけを削除する動作になります。
つまり、操作後もWindowsの設定が「履歴を保存する」状態のままであれば、再び履歴が蓄積されます。
「もう履歴を残したくない」と思う場合は、第3章で紹介した設定アプリから履歴機能をオフにするのが確実です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 即効性 | ◎（すぐに履歴を削除） |
| 影響範囲 | Windows全体の履歴 |
| 再発防止 | ×（履歴機能は有効のまま） |
ペイントの履歴を消すだけでなく、Windows全体をスッキリさせたい時に、この方法を使うと効果的です。
履歴をオフにするメリット・デメリット比較
ここでは、ペイントやWindows全体の「履歴表示」をオフにすることで生じるメリットとデメリットを整理します。
設定を変える前に、このバランスをしっかり理解しておくことが大切です。
プライバシー保護 vs 使いやすさ
履歴をオフにする最大の利点は、他人に作業内容を見られなくなることです。
家族や職場でPCを共用している場合、この設定はプライバシーを守る最強の手段になります。
ただし、その一方で「よく使うファイルをすぐに開けない」という不便さも発生します。
たとえば、エクスプローラーの「クイックアクセス」や、スタートメニューの「おすすめ」欄が空っぽになるため、毎回フォルダーを探す手間がかかるようになります。
| 観点 | 履歴オン | 履歴オフ |
|---|---|---|
| ペイントの「最近」欄 | 表示される | 非表示（削除済み） |
| エクスプローラーのクイックアクセス | 最近使ったファイルが並ぶ | 空になる |
| スタートメニューの「おすすめ」 | 開いたファイルが表示 | 非表示になる |
| プライバシー保護 | 低い（履歴が残る） | 高い（履歴が残らない） |
| 使いやすさ | 高い（すぐアクセス可能） | 低い（毎回探す必要あり） |
おすすめ設定パターン（共用PC・個人PC別）
どちらの設定が良いかは、PCの利用環境によって変わります。
以下の表を参考に、自分に合った設定を選んでみてください。
| 利用環境 | おすすめ設定 | 理由 |
|---|---|---|
| 家族・職場など共用PC | 履歴オフ | 他人に作業内容を見られない |
| 自分専用のPC | 履歴オン（必要に応じて個別削除） | 利便性を保ちつつ、見られたくない履歴だけ消せる |
共用PCなら「オフ」一択、自分専用なら「オン＋個別削除」。
この使い分けを意識しておくだけで、プライバシーと快適さの両立がぐっと簡単になります。
「ペイントブラシ Windows11」って何？関連キーワードの意味
「Windows 11 ペイント 履歴 削除」と一緒に検索されるキーワードとして、「ペイントブラシ Windows11」という言葉があります。
一見すると別のアプリのようにも思えますが、実はこれ、昔のペイントの呼び名なんです。
「ペイントブラシ」は昔の名称だった
Windows 3.1やWindows 95の時代、ペイントは「ペイントブラシ（Paintbrush）」という名前で提供されていました。
その実行ファイル名は「PBRUSH.EXE」で、当時はシンプルなお絵かきツールとして親しまれていました。
そのため、長年Windowsを使っているユーザーの中には、いまだにペイント＝ペイントブラシという感覚が残っている人も多いのです。
つまり、「ペイントブラシ Windows11」と検索する人は、今のペイントの使い方を探している可能性が高いわけですね。
| 時代 | 名称 | 特徴 |
|---|---|---|
| Windows 3.1〜95 | ペイントブラシ（Paintbrush） | お絵かき中心の軽量アプリ |
| Windows 7〜10 | ペイント（Paint） | 操作性向上、UI刷新 |
| Windows 11 | ペイント（Microsoft Store版） | AI機能・レイヤー対応など高機能化 |
Windows 11で進化したペイントの最新機能
現在のWindows 11版ペイントは、もはや昔の「ペイントブラシ」とは別物と言ってもいいほど進化しています。
単なる落書きツールから、画像編集アプリとして本格的に使えるレベルにまでパワーアップしました。
主な新機能は以下の通りです。
| 機能 | 内容 |
|---|---|
| レイヤー機能 | 複数の画像や図形を重ねて編集できる |
| 背景の削除 | AIが自動で被写体を認識して背景を透過 |
| Cocreator機能 | テキストを入力するとAIが画像を生成 |
| ダークモード対応 | 目に優しい黒基調のテーマに変更可能 |
こうした進化によって、ペイントは「ペイントブラシ」時代を懐かしむユーザーにも、新しい価値を提供しています。
つまり、「ペイントブラシ Windows11」も「ペイント 履歴 削除」も、同じペイントアプリの話題なんです。
検索キーワードの違いは、世代や使い慣れた名称の違いにすぎません。
まとめ：履歴を管理してペイントをもっと安心・便利に使おう
ここまで、Windows 11「ペイント」アプリに表示される履歴（最近使ったファイル）の削除方法を詳しく見てきました。
最後にポイントを整理して、あなたに最適な使い方を確認しておきましょう。
| 目的 | おすすめの方法 |
|---|---|
| 特定の履歴だけ消したい | ペイントの「…」メニュー → 「一覧から削除」 |
| 履歴を一括で削除したい | 設定アプリの「最近開いた項目を表示する」をオフにする |
| 根本的に履歴を残したくない | 設定をオフのまま維持する |
| システム全体の履歴もまとめて消したい | ファイルエクスプローラー → フォルダーオプション → 「消去」 |
ペイントの履歴は、Windows全体の「最近使った項目」と密接に連動しています。
だからこそ、ペイント単体ではなくWindowsの履歴設定全体を理解しておくことが重要なんです。
「履歴を消す」＝「便利さを手放す」ではありません。
自分の利用環境に合わせて、必要なときに削除し、必要なときは活用する。
それが、プライバシーと効率の両立につながります。
ペイントをより安全・快適に使うためのコツ
最後に、履歴削除と合わせて実践しておきたい小さな工夫をまとめました。
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| ① 共有PCでは常に履歴オフ | プライバシー保護を最優先に設定する |
| ② 個人PCでは定期的にクリーンアップ | 1〜2週間に一度、履歴をリセットしておくと安心 |
| ③ ファイル名に個人情報を入れない | 履歴を見られても個人情報が漏れにくくなる |
履歴の扱い方を知っているだけで、パソコンの安心感はぐっと上がります。
ぜひ今回紹介した方法を活用して、Windows 11のペイントをより快適で安全に使っていきましょう。
