【保存版】カインズで3Dプリンターを使うには？DIY初心者のための完全ガイド

「3Dプリンターを一度使ってみたいけど、買うのはちょっと不安…」そんなあなたにぴったりの選択肢が、カインズのレンタルサービスです。

この記事では、カインズの一部店舗にある「CAINZ DIY Square」で3Dプリンターを使う方法を、初心者にもわかりやすく解説します。

対応店舗の探し方、利用料金の仕組み、STLデータの準備方法、そして当日の流れやよくある失敗の対処法まで、これ一つで完璧にカバー。

「準備ゼロ」からでも、自信を持って現場に行けるようになる完全ガイドです。

DIY初心者のあなたが、安心して3Dプリンターデビューできるよう全力でサポートします。

カインズで3Dプリンターは使える？まずは結論から解説
利用料金とシステムの仕組みを完全解説
3Dプリンター利用に必要なデータとは？
当日スムーズに使うための準備チェックリスト
カインズの3Dプリンター利用当日の流れ
初心者が陥りやすいトラブルとその対処法
カインズ以外の3Dプリンター利用スポット
【Q&A】3Dプリンター利用前によくある質問まとめ
まとめ｜3Dプリンターは「魔法の杖」。まずはカインズで体験しよう
1. 3Dプリンターレンタルの成功チェックリスト

カインズで3Dプリンターは使える？まずは結論から解説

まず最初に結論からお伝えします。

カインズで3Dプリンターを使えるのは、全国の一部店舗にある「CAINZ DIY Square」だけです。

「近所のカインズに行けばあるでしょ？」と思っている人も多いのですが、それは少し早とちりかもしれません。

ここでは、なぜ全店舗に導入されていないのか、どうすれば対応店舗を見つけられるのかを詳しく解説します。

3Dプリンターが使えるのは「CAINZ DIY Square」だけ

カインズの全店舗で3Dプリンターが使えるわけではありません。

3Dプリンターやレーザーカッターなどのデジタル加工機を設置しているのは、「CAINZ DIY Square」と呼ばれる特別なスペースを持つ店舗のみです。

これはカインズがDIY文化を広げるために設置している専用エリアで、通常の「木材カット」や「電動工具貸し出し」とは目的が異なります。

普通のカインズ店舗の工作室では、木材加工が中心でデジタル機器は使えません。

3Dプリンターを使いたい場合は、必ず「DIY Square」設置店を確認しましょう。

項目	内容
利用できる場所	CAINZ DIY Square 設置店舗のみ
主な設備	3Dプリンター、レーザーカッター、電動工具
対象ユーザー	会員登録を済ませた個人・家族
特徴	予約制・初心者講習あり

なぜ通常店舗には3Dプリンターがないのか？

カインズ全店に3Dプリンターが導入されていない理由は、主に安全管理とコスト面にあります。

3Dプリンターは高温のノズルを使うため、安全講習を受けていない人が使うとやけどや機械トラブルのリスクがあります。

また、機器のメンテナンスやスタッフの常駐が必要なため、一般的な工作室とは運営体制が異なるのです。

そのため、導入は大型旗艦店に限られています。

導入されにくい理由	説明
安全管理	高温部品の使用により専門スタッフが必要
設備コスト	高価な機械のため全店導入は難しい
利用者層	一般のDIY客にはまだ馴染みが薄い

設置店舗の見つけ方と検索のコツ

では、どの店舗なら3Dプリンターを使えるのでしょうか？

公式サイトでの検索が一番確実です。手順はとても簡単です。

以下の3ステップで見つけられます。

ステップ	操作内容
STEP 1	カインズ公式サイトを開き、「店舗検索」をクリック
STEP 2	「CAINZ DIY Square」または「デジタル加工機」にチェック
STEP 3	検索結果から最寄りの対応店舗を選択

もし近くに該当店舗が見つからない場合は、「ホームセンター 3Dプリンター ○○県」のようにGoogle検索を活用してみてください。

「コーナン」や「ロイヤルホームセンター」など、他のホームセンターでも同様のサービスを展開している場合があります。

つまり、3Dプリンターを使うなら“店舗選び”がすべての第一歩です。

次の章では、気になる料金と利用システムについて詳しく解説していきます。

利用料金とシステムの仕組みを完全解説

「カインズで3Dプリンターを使ってみたいけど、料金ってどれくらいかかるの？」

そんな疑問を持つ人のために、この章では料金体系や時間管理のコツをわかりやすく紹介します。

3Dプリンターの利用料金は、基本的に『時間＋材料費』の2段構成です。

「使う時間」と「どれだけ材料を消費するか」で金額が決まる仕組みなんですね。

料金は「時間＋材料費」の2段構成

カインズの3Dプリンター利用料は、大きく分けて以下の2つから成り立っています。

1つ目は基本利用料（時間制）。これはプリンターを占有するための料金です。

2つ目は材料費（従量制）。使ったフィラメント（樹脂）の重さによって変わります。

料金項目	相場の目安	ポイント
基本利用料	500〜1,000円（1時間）	会員割引がある店舗もあります。
材料費（フィラメント）	10〜50円（1g）	中身を詰めすぎると重くなり、料金も上がります。
初回講習費	1,000〜3,000円	初回のみ必要。認定証をもらえば次回以降は不要。
延長料金	200〜500円（30分）	後の予約があると延長できないので要注意。

料金は「時間」と「材料」で変動する」——これを覚えておくだけで、当日の支払いトラブルを防げます。

初心者が気をつけるべき「時間の罠」

3Dプリンターの落とし穴は、出力時間が予想以上に長いことです。

スマホケースサイズのデータでも、軽く2〜4時間かかることがあります。

「1時間あれば余裕でしょ」と思って予約すると、完成前に時間切れ…というケースも珍しくありません。

造形物のサイズ	想定出力時間	おすすめ予約時間
キーホルダー（小）	約30〜60分	1.5時間確保
スマホスタンド（中）	約2〜3時間	4時間確保
小物入れ（大）	約4〜6時間	6〜8時間確保

出力中はプリンターがずっと稼働しているため、途中で止めると材料も時間も無駄になります。

そのため、初心者は想定時間の1.5〜2倍を予約するのが鉄則です。

コスパよく使うための予約と時間管理術

少しの工夫で、利用コストをかなり抑えることができます。

たとえば、データの中身（インフィル）を空洞にする設定を選ぶと、材料費も時間も節約できます。

また、出力時間が長いデータは、分割して2回に分けて作るのも賢い方法です。

節約テクニック	内容
インフィルを減らす	中身を空洞気味（15〜20％）に設定
モデルを分割出力	長時間かかるデータはパーツごとに出力
混雑時間を避ける	平日午前など空いている時間帯を狙う
事前データチェック	エラー修正を家で済ませておくと無駄がない

時間＝お金と考えて、予約枠の取り方を工夫すれば、コスパは格段に上がります。

次の章では、3Dプリンターを使うために欠かせない「STLデータ」について詳しく見ていきましょう。

3Dプリンター利用に必要なデータとは？

3Dプリンターを使ううえで欠かせないのが「データ」です。

どんなに高性能なプリンターを使っても、正しいデータがなければ動きません。

3Dプリンターで出力できるのは、専用形式「STL（エスティーエル）」のデータだけ。

Word、PDF、画像ファイルなどは印刷できないので注意しましょう。

「STL形式」とは何か？わかりやすく解説

STL形式とは、3Dモデルの表面形状を「三角形の集合」で表した設計図データのことです。

3DプリンターはこのSTLを読み込み、層を重ねながら形を作っていきます。

たとえば、立方体を作る場合でも、表面を何千枚もの三角形に分けて再現しているイメージです。

つまり、STLは3Dプリンターの「言葉」なのです。

データ形式	用途	プリント可能？
STL	3Dプリンター専用の立体データ	〇
OBJ	CG用の3Dモデル形式	△（変換すれば使用可）
JPG / PNG	画像データ	×
PDF / DOCX	文書データ	×

つまり、3Dプリンターを使うには「STLファイルをどう入手するか」が最初の関門になります。

無料でデータを入手できるおすすめサイト

「自分で作るのは難しそう…」という人は、まず世界中のクリエイターが公開しているデータを使ってみましょう。

3Dデータ共有サイトには、スマホスタンド、フィギュア、キッチングッズなど、数百万点のデータが無料で公開されています。

サイト名	特徴	URL
Thingiverse	世界最大級。英語だが無料データが豊富。	thingiverse.com
Printables	クオリティ重視。高精度な作品が多い。	printables.com
Cults	無料＋有料混在。商用向けデータも多い。	cults3d.com

気に入ったモデルを見つけたら、「Download STL」と書かれたボタンを押すだけでOKです。

ダウンロードしたファイルは、USBメモリに入れてカインズの工作室に持ち込みましょう。

STLファイルさえあれば、モデリング知識ゼロでも今日から3Dプリントを体験できます。

自分でデータを作るならこれ！初心者向けソフト紹介

「自分でオリジナルの形を作りたい」という人は、無料の3Dモデリングソフトを使ってみましょう。

最近のツールは直感的に操作できるので、初心者でも簡単に扱えます。

ソフト名	特徴	難易度
Tinkercad（ティンカーキャド）	ブラウザ上で動く初心者向けツール。ブロックを組み合わせる感覚で設計できる。	★☆☆☆☆
Fusion 360	プロも使う高機能CAD。精密設計に向いており、個人利用は無料。	★★★☆☆
Blender	アート作品向け。自由度が高いが操作はやや難しい。	★★★★☆

どのソフトもYouTubeに丁寧な解説動画があるので、見ながら真似するだけで習得できます。

まずは「Tinkercad」で自分の名前入りキーホルダーを作るのがおすすめです。

作ったデータは必ず「STL形式」で保存し、USBメモリにコピーしておきましょう。

次の章では、当日慌てないための「持ち物リスト」を紹介します。

当日スムーズに使うための準備チェックリスト

データも準備できたら、いよいよ出発の時です。

でも、いざ当日になって「USB忘れた！」「現金が足りない！」なんてことになったら台無しですよね。

ここでは、3Dプリンター利用前に必ず確認すべき持ち物と、現場で役立つアイテムを整理しておきましょう。

【必須】絶対に忘れてはいけない持ち物

これがないと、3Dプリンターを使うことはできません。

特にUSBメモリや身分証明書は、うっかり忘れやすいアイテムです。

持ち物	用途・注意点
USBメモリ	STLデータを入れて持参します。フォーマットは「FAT32」形式にしておきましょう。
STLデータ	正しい形式で保存されているか再確認。バックアップもあると安心です。
身分証明書	初回利用時に必要です。運転免許証や保険証を忘れずに。
現金	自動精算機や現金のみ対応の店舗もあるので、千円札や小銭を用意しておきましょう。

USBメモリの形式を間違えると、そもそもデータを読み込めないことがあります。

Macユーザーは特に注意が必要で、「exFAT」や「NTFS」だと認識されないプリンターが多いです。

【あると便利】プロが持参しているツールとは？

必須ではありませんが、持っていくと作業が格段にスムーズになる便利アイテムを紹介します。

アイテム	用途・メリット
ノートパソコン	現場でデータを修正できる。特にSTLがうまく読めないときに便利。
マスキングテープ	造形物を固定したり、位置合わせに使えます。
ニッパー・ペンチ	完成後のサポート材を取り除くのに便利。
スティックのり	テーブルに塗ると密着性がアップ。造形失敗を防げます。
時間つぶし用の本やスマホ	出力中は長時間待ち時間が発生します。

出力中は基本「待ち時間」です。飲み物や軽食を用意しておくのもおすすめです。

USBメモリのフォーマット注意点

USBメモリは、フォーマット形式によってプリンターが認識できない場合があります。

一般的に、カインズを含む多くの3Dプリンターは「FAT32」に対応しています。

以下は主要OSでのフォーマット方法の概要です。

OS	操作手順
Windows	エクスプローラーでUSBを右クリック→「フォーマット」→「FAT32」を選択
Mac	ディスクユーティリティでUSBを選択→「消去」→フォーマットを「MS-DOS（FAT）」に設定
Linux	GPartedなどのツールでFAT32を選択して初期化

不安な場合は、空のUSBを1本新調して現地で確認してもらうのが安全です。

「データを持ってきたのに読み込めない」というトラブルを防ぐことが、スムーズなスタートへの第一歩です。

次の章では、いよいよ現場での体験――受付から出力までの流れを完全シミュレーションします。

カインズの3Dプリンター利用当日の流れ

いよいよ当日、カインズの工作室に到着しました。

ここでは、受付から出力、そして完成品を持ち帰るまでの流れをシミュレーション形式で解説します。

事前に全体の流れを理解しておくことで、緊張せずスムーズに利用できます。

受付から安全講習までの手順

まずは受付カウンターで予約名を伝え、利用手続きを行います。

初回利用の場合は、安全講習を受ける必要があります。

講習では、機械の構造、ノズルの高温部分の注意点、非常停止ボタンの使い方などが説明されます。

講習は10〜15分程度で終了し、これを受けると「利用者証」や「認定カード」が発行される場合もあります。

手順	内容
STEP 1	受付で予約確認・利用料金の支払い
STEP 2	初回は安全講習を受ける
STEP 3	スタッフの案内で機械の位置を確認

講習を終えたら、いよいよデータの準備に入ります。

スライス設定のポイントとおすすめ初期値

3Dプリンターは、STLデータをそのままでは動かせません。

「スライサー」と呼ばれるソフトで「Gコード」という指令書に変換する必要があります。

この設定が仕上がりや時間に大きく影響します。

以下は、初心者が使いやすいおすすめの基本設定です。

設定項目	推奨値	ポイント
レイヤー高さ	0.2mm（標準）	滑らかさとスピードのバランスが良い
インフィル（充填率）	15〜20％	中身を詰めすぎると時間と材料費が増える
サポート材	自動（ON）	空中部分の支えに必要
ラフト（土台）	あり（ON）	剥がれ防止に効果的

設定を終えると、画面に「予想出力時間」が表示されます。

この時間が予約枠内に収まっているか必ず確認しましょう。

余裕がない場合は、モデルのサイズを縮小するか、インフィルを減らすのが安全です。

プリント開始後の注意点と仕上げ作業

設定が完了したら、いよいよプリント開始です。

データをUSBやSDカードから読み込み、「スタート」を押すと造形が始まります。

最初の10分間は、造形物が正しくベッドに密着しているかを必ず確認してください。

もし樹脂がノズルに絡みついたり、床から浮き始めた場合はすぐに停止し、スタッフに相談しましょう。

1層目（ファーストレイヤー）が綺麗に出力されていれば、その後は基本的に放置でOKです。

工程	ポイント
出力中	途中で扉を開けると反りの原因になるので注意
完了時	冷却後にスクレーパーでゆっくり剥がす
後処理	サポート材をニッパーで除去し、表面をヤスリで整える

出力が終わったら、造形物を取り外して仕上げ作業に入ります。

このとき、ヘラやスクレーパーを使う際は手を切らないように注意してください。

最後に利用料金を精算して完了です。

初めてでも手順を理解していれば、焦らず落ち着いて進められます。

次の章では、初心者が失敗しやすいトラブル事例と、その解決策を紹介します。

初心者が陥りやすいトラブルとその対処法

「準備も完璧、設定もOK！」と思っても、実際に出力してみるとトラブルが起きることがあります。

ここでは、初心者が特によく直面する3つのトラブルと、その解決法を紹介します。

原因を知っておけば、失敗しても慌てずにリカバリーできます。

造形物が剥がれる・崩れるときの原因と解決策

もっとも多い失敗が、「途中で作品がベッドから剥がれて崩れる」トラブルです。

俗に「スパゲッティモンスター」と呼ばれ、糸状の樹脂がぐちゃぐちゃに絡まってしまいます。

原因は、最初の1層目（ファーストレイヤー）の密着不足。

原因	対策
ベッドへの密着不足	「ラフト（Raft）」をONにして接地面を増やす。
ベッド表面が滑っている	スティックのりを軽く塗って密着性を高める。
造形物が小さい	下に土台を追加するか、複数個を同時に印刷して安定させる。

印刷が途中で浮いてきたら、無理に続けず停止するのが鉄則です。

失敗した部分をきれいに取り除き、設定を調整して再スタートしましょう。

データが読み込めないときの対処法

「USBを挿してもファイルが表示されない…」というトラブルも多く見られます。

焦る前に、以下の点を確認してみてください。

チェック項目	解決方法
ファイル名に日本語が含まれている	英数字だけに変更（例：cat_model.stl）
USBメモリのフォーマットが違う	FAT32形式で再フォーマット
フォルダの階層が深い	USBの直下にSTLファイルを置く
拡張子が異なる	必ず「.stl」で保存する

特に海外製のプリンターでは、日本語ファイル名が文字化けして認識されないことがあります。

ファイル名は短く、半角英数字で保存するのが鉄板ルールです。

反り・歪みを防ぐための環境管理ポイント

もうひとつの典型的な失敗が、造形物の底が「めくれ上がる」ように反ってしまう現象です。

特に箱型や板状のデータで発生しやすいです。

原因は、温度差による素材の収縮。

樹脂は冷えると縮むため、印刷中に外気が入り込むと変形が起きます。

対策	効果
プリンターの扉を開けない	内部の温度を一定に保つことで反り防止
ラフトを使用する	接地面が広がり安定する
風の当たらない場所で出力	冷気による収縮を防ぐ
PLA素材を使用	ABSよりも反りにくい初心者向け素材

また、出力完了後は冷却が終わるまで触らないのも大切です。

焦って取り出すと、せっかくの作品が割れてしまうこともあります。

次の章では、カインズ以外で3Dプリンターを体験できる場所も紹介します。

カインズ以外の3Dプリンター利用スポット

「近くのカインズにDIY Squareがない…」そんなときでも大丈夫です。

実は、カインズ以外にも3Dプリンターを体験できる場所はたくさんあります。

ここでは、全国で利用できる主な3つの選択肢を紹介します。

ファブラボ（FabLab）の特徴とメリット

「ファブラボ（FabLab）」は、世界的に広がる市民向けのデジタル工作スペースです。

3Dプリンターやレーザーカッター、CNCマシンなどが自由に使えます。

最大の特徴は、専門スタッフや常連ユーザーがサポートしてくれること。

項目	内容
料金	1時間あたり500〜1,000円前後
利用条件	会員登録または1日利用可
メリット	スタッフが常駐しており、初心者も安心
デメリット	交流目的の場所も多く、黙々と作業したい人には不向き

作品の相談やモデリングの指導を受けたい人におすすめです。

都市部（東京・大阪・福岡など）を中心に、全国各地に拠点があります。

公共施設・図書館で使う方法

意外な穴場が「公共施設」や「図書館」です。

最近では、地域住民向けサービスとして3Dプリンターを導入している自治体が増えています。

施設例	特徴	費用
市民科学館・図書館	無料または材料費のみ	数百円〜
産業振興センター	技術支援や講習会付き	500〜1,000円程度
大学・専門学校	地域開放日を利用可能	要問い合わせ

「3Dプリンター図書館 ○○市」で検索すると、意外な近場で使える施設が見つかることもあります。

利用前には予約や講習の有無を確認しておきましょう。

出力代行サービスを活用する場合のコツ

「自分で操作するのは不安」「仕上がりにこだわりたい」――そんな人には、出力代行サービスがおすすめです。

STLデータをアップロードするだけで、プロが高精度のプリントを代行してくれます。

サービス名	特徴	納期・料金
DMM.make	国内最大級の3Dプリントサービス。素材の種類が豊富。	3〜7日・数千円〜
Shapeways	海外発送対応。金属や樹脂など多素材対応。	1〜2週間・送料別
モノづくりスペース系代行	地域密着型で直接相談可能。	内容により変動

代行サービスなら、数十万円クラスの業務用機器を使って出力してくれるため、品質は家庭用プリンターとは段違いです。

ただし、納期や送料がかかる点には注意。

用途に応じて、「自分で体験」か「代行で仕上げる」かを選びましょう。

次の章では、よくある質問をQ&A形式でまとめ、利用前の不安をすべて解消します。

【Q&A】3Dプリンター利用前によくある質問まとめ

ここでは、これからカインズなどで3Dプリンターを利用したい人が感じやすい疑問を、実際の質問形式でわかりやすく解説します。

「行く前に知っておけばよかった…」を防ぐための実践的なQ&A集です。

データ作成をお店に頼める？

残念ながら、カインズの3Dプリンターサービスではデータ作成代行は行っていません。

ホームセンターで提供されているのは、あくまで「機器と場所のレンタル」です。

ただし、不定期開催のワークショップやイベントでは、スタッフがモデリング方法を教えてくれる体験講座もあります。

店舗のWebサイトやチラシをチェックしてみましょう。

項目	内容
通常利用	STLデータを自分で持ち込む必要あり
イベント時	スタッフがサポートしてくれる場合あり
対応範囲	データ修正や変換は一部店舗で可

どんなものが作れるの？

3Dプリンターは、「アイデアを形にする」道具です。

ちょっとした日用品から趣味の作品まで、幅広く作ることができます。

ジャンル	作れるものの例
生活雑貨	スマホスタンド、ケーブルホルダー、歯ブラシ立て
修理パーツ	扇風機のつまみ、家具のジョイント、棚のダボ
趣味・デザイン	フィギュア、ネームタグ、クッキー型

ただし、カインズにあるプリンターは「FDM方式（熱溶解積層）」が主流です。

そのため、表面に層の筋が残ることがあります。

ツルツルに仕上げたい場合は、ヤスリがけ＋塗装を行いましょう。

日常の「ちょっと不便」を自分で解決できるのが、3Dプリンターの醍醐味です。

どんな素材を使えばいい？

3Dプリンターの材料（フィラメント）にはいくつか種類がありますが、初心者におすすめなのはPLA（ポリ乳酸）です。

PLAは植物由来のエコ素材で、臭いが少なく、反りにくく、扱いやすいのが特徴です。

一方で、ABSは強度は高いものの、匂いが強く反りやすいのでレンタル環境には不向きです。

素材名	特徴	初心者向け
PLA	臭いが少なく失敗しにくい。家庭用で主流。	◎
ABS	強度が高いが、反りやすく臭いも強い。	△
PETG	柔軟性があり、透明感がある。やや上級者向け。	○

レンタルでは基本的に店舗側がフィラメントを提供しますが、素材の種類は指定できない場合もあります。

「何の素材を使っていますか？」と受付時に確認しておくと安心です。

まとめ｜3Dプリンターは「魔法の杖」。まずはカインズで体験しよう

ここまで長文にお付き合いいただきありがとうございます。

カインズなどのホームセンターでの3Dプリンター利用について、全体像がイメージできてきましたか？

この記事のポイントを振り返り、初心者でも安心して体験できる方法を整理します。

3Dプリンターレンタルの成功チェックリスト

チェック項目	内容
場所の確保	CAINZ DIY Squareなど、デジタル機器がある店舗を公式サイトで確認
データの準備	STL形式で保存、FAT32形式のUSBメモリに入れて持参
時間の管理	出力は想像以上に時間がかかるため、予約枠は1.5〜2倍確保
心の準備	失敗してもOK。経験もスキルの一部